〈コラム〉米国内ではサービスは多様に進化

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欧米のマッチメーキングと日本の結婚相談所〈前編〉

幸せな結婚の見つけ方〜結婚ってやっぱりいいですよ〜 第3回

国際結婚の幸せプロデューサー 松本直子

000565-0005-000041-matsumoto1〈結婚相談所〉は古くからある日本の文化ですが、欧米では“マッチメーキング”という言葉が日本でいうそれにあたります。

“結婚”とは偶然に出会った誰かと恋に落ち、なんとなく人生の長い時間、生活を共有するものではなく、あらかじめ、お家柄や学歴、職業などがスクリーニングされた結婚適齢期の女性の中から、自分にふさわしい妻を厳選し、クオリティーの高い生活環境の維持と子孫の繁栄につなげることを意図した儀式であると考えることもできます。かつてヨーロッパの王室や貴族が代々継承していたように、プリンスにふさわしい最高のプリンセスを由緒正しいお家柄から選ぶという習慣が、現在もマッチメーキングという形で残っています。

アメリカで人気のテレビ番組「ザ・ミリオネアマッチメーカー(The Millionaire Matchmaker)」(www.hulu.comで視聴が可能)をご存知ですか? 彼らは結婚相手を探しているエグゼクティブな男性のために、知的でモデルのように美しい女性を探し出すマッチメーカーです。誤解の無いように解説すると、“ミリオネアマッチメーカー”はマッチメーカーがミリオネアであるという意味ではなく、ミリオネアと呼ばれる富裕層の男性に雇用されているマッチメーカーという意味となります。

しかしながら、雇用主がミリオネアであるということは、成功報酬が破格であることは間違いありません。ちなみに、現在ニューヨークで活躍する業界最先端のマッチメーキングのサービス料は最低でも日本円で250万円といわれています。生涯の伴侶として最高の女性を選んでもらうために専門家に支払う報酬は場合によっては“プライスレス”、数千万という報酬が支払われることもあるそうです。男性クライアントはそれだけ支払いができる方たちが対象であり、女性クライアントは知性と美貌を兼ね備えている必要があるということになります。

アメリカ国内でのマッチメーキングサービスは多様に進化しており、ミリタリーの人向け、シニア向け、シングルペアレント向け、シュガーママ(お金持ちの女性向け)、ゲイ&レズビアン向けなど、細分化されてニッチな市場になりつつあって、料金は一般人が利用しやすいリーズナブルな価格になっています。

【後編に続く】

〈筆者プロフィル〉まつもと・なおこ 武蔵野美術大学空間演出デザイン科卒。自身の国際結婚の夢をかなえるため、1999年南青山で国際結婚の情報サービスをスタート。東京、NY、LA、SF、シンガポールと世界を拠点に国際結婚&海外在住日本人の結婚をサポート。スピードデート、BBQパーティーなど婚活イベントや恋愛セミナーを定期的に開催。皆さまの幸せな結婚をプロデュース中。
【ウェブ】kaiwa-usa.com/

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