〈コラム〉法律の専門家がお答えします

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senmonka

今週は「シンデル法律事務所」

多国籍企業の管理職とマネジャーの
EB1―3カテゴリーでの永住権取得

Adjudicator’s Field Manual(AFM)とは、米移民局がケースの判決を下すために利用するマニュアルの名称ですが、当マニュアルにおいて、米国外の外国法人の「支店」(branch)はL―1A管理職およびマネジャーの雇用ベースでの永住権申請(I―140移民申請を通しての永住権申請)をサポートをすることができない旨が記載されています。
しかし、AFMには移民国籍法やその他行政手続法の基に公布された法令と同じだけの効力はありません。それにもかかわらず、移民国籍法との抵触があったとしても、移民局の審査官はAFMに固執し、審査をします。このマニュアルはオンライン上(http://1.usa.gov/khrIiH)にも開示されており、支店マネジャーの永住権申請に関してはAFM―Chapter 22(3)(B)条項で確認できます。
支店:
非移民L―1ビザに関する法律では、米国外の外国法人の「支店」を通してマネージャーや管理職の非移民ビザを申請することは可能とされていますが、EB1―3カテゴリーの移民ビザ(雇用を通しての永住権)に関するAFM条項では、「支店」を通してマネージャーや管理職の移民ビザを申請することはできないとされています。非移民ビザの法律によれば、「支店」とは、別の場所に所在する同じ法人の一つの部署や営業所、と定義されています。
ここでさらに、Matter of Thornhill, 18 I&N Dec. 34(Comm. 1981)という判例ケースを取り上げます。このケースでは、移民国籍法―第203(b)(1)(C)項を基に、外国法人で米国で法人化されていない支店も、永住権をもっていない非移民ビザ保持者の外国人も、個人のために雇用ベースの永住権を申請する資格がなく、申請者(スポンサー会社)は米国人、会社法人、合名会社、その他の法人でなければなない、と言う判例になっています。従って、これから解釈すると、米国外に支店がある米国法人会社はEB1―3(第1カテゴリーの3)移民ビザ申請をすることができるでしょうが、米国外の法人会社の米国支店を通しては、このカテゴリーでの移民ビザ(永住権)申請はできないということになります。
しかしながら、上記の移民局AFMの条項について、実は下記の移民国籍法―第203(b)(1)(C)項そのものに矛盾しています。
(次回2月9日号掲載へ続く)

(「WEEKLY Biz」2013年1月12日号掲載)
sindel_faceup〈今週の執筆者〉 弁護士 デビッド・シンデル(David S. Sindell – Attorney at Law) NY、NJ州公認弁護士、NY弁護士会会員 アメリカ移民法弁護士協会会員 1994年NYマンハッタンにシンデル法律事務所を設立。移民法を専門に扱う。以後1万件以上のビザ、永住権等の取得実績を誇る。2011年4月にはCA州シリコンバレーにもオフィスを設立。NY、CA、日本を中心とした法律セミナーの多数開催をはじめ、多数の日系情報誌にも法律記事を連載中で、在米日本人を中心に広く好評を得ている。米国在住の日本人とも交流が深く、米国を拠点に直接日本語で法律相談にも応じている。 〈今週の執筆事務所〉シンデル法律事務所 7 W. 36th St., 14Fl. NYC Tel:212-459-3800 Email:slony@sindelllaw.com Web:www.sindelllaw.com
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