〈コラム〉腰の仕組み

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カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第218回

 

冬の寒い時期に多い症状は何だと思いますか? それはぎっくり腰です。ぎっくり腰とは実は医学用語ではありません。ぎっくりと、突然動けなくなってしまったことを表している呼び名であり、ぎっくり腰の症状名は別にあります。しかも、一つではないのです。ぎっくりと動けなくなってしまった原因により、診断名は異なりますし、治療方法も異なります。

カイロプラクティックやフィジカルセラピーのように、手技で患者さんと対面して施術する治療者の場合、その根本的な原因と診断が特に大切になります。ただ単に、痛み止めや筋肉弛緩剤を処方されてしまった場合は、取りあえずの痛みは軽減するでしょう。しかし、根本的になぜぎっくり腰になってしまったのかという、きちんとした診断がなされていない場合、投薬や注射だけの治療では、同じような状況下に再度おかれたとき、ぎっくり腰を繰り返す結果となります。

カイロプラクティックやフィジカルセラピーのように、手技で施術していくような治療では痛みや症状を早く軽減することはもちろんですが、根本的な原因となぜそうなったのか、そして、再発しないためには何を改めるべきかを細かく検査し、治療に生かしていきます。そのため、痛み止めを1週間だけ飲むわけではなく、治療期間は数カ月に及ぶかもしれませんが、長期間で健康な体を手に入れることができます。

腰とは、背骨(椎骨)の1番下の五つの骨の周囲を指します。背骨は“椎骨”といい、小さな骨が縦に積み重なってできています。背骨の下部にある五つの骨を“腰椎”といい、腰椎の周りが腰に当たる部分です。腰の働きは、立ったり座ったりバランスをとったりする時など、動作の中心になります。その分、負担が掛かり、痛みが起こりやすい部分でもあります。

次回は、椎骨の仕組みについて説明したいと思いますが、“ぎっくり腰”が起こりやすい冬の時期は、腰に負担を掛けないように気を付けて過ごしていただきたいものです。

ワンポイントアドバイス:座り過ぎは危険です! 立って仕事できるように目指してください。

(次回は3月第1週号掲載)

MikaIshitani〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷ヘルスセンター院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞。2015「Bergen’s Top Chiropractor」受賞。

【石谷ヘルスセンターウェブ】ishitanihealth.com/

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