〈コラム〉腰椎の仕組み

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カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第219回

腰椎は背骨の下の部分、いわゆる腰の背骨のことです。腰椎は、椎骨と椎骨の間にクッション役の椎間板があり、腰椎の骨は1番から5番、腰椎の椎間板もそれぞれの椎骨の間に一つずつ挟まっています。椎骨の後ろ側は空洞になっており、そこに脊髄が通っていて、椎骨の隙間から左右に神経が枝分かれして出てきて体各部に広がっていきます。

椎骨とは背骨の一つ一つの骨のことで、椎骨はおなか側で体を支える柱となる椎体と、背中側で関節の役割をする椎骨関節と脊柱管の一部となる椎弓から成り立っています。

椎間板は、椎骨と椎骨の間に衝撃を和らげるためのクッションの役割となる組織で、同時に椎体と椎体をつなげています。

脊柱管狭窄(きょうさく)症と名前を聞いたことがあるかもしれません。脊柱管とは、椎骨には椎体と椎弓に囲まれた空洞があり、それぞれの椎骨の空洞が積み重なって脊柱管というトンネル状の空間を作っています。その空洞に脊髄が通っています。この空洞、いわゆる脊柱管が狭くなることを脊柱管狭窄症と呼ばれ、狭くなると足のしびれや麻痺(まひ)を起こします。

さらに、椎骨の横の穴から神経を枝分かれさせてくれるスペースがあり、それを神経根と呼びます。脊髄から分かれた神経の根元部分のことです。それぞれが臓器や足などの下半身に流れていきます。それが圧迫されると腰痛やしびれを引き起こします。

腰椎にそれぞれの負担や圧迫があると、椎骨が変形したり、椎間板に損傷が起き、椎間板ヘルニアになったり、脊椎間狭窄症を引き起こしたり、それぞれの原因で腰痛やしびれ、麻痺の原因を作ります。このように、一言で腰痛と言ってもさまざまな根本的な原因が違うため、自己流のストレッチやケアをするべきではなく、腰痛の専門であるカイロプラクターの診断をして根本的な治療を行うことが大切です。

(次回は4月第3週号掲載)

MikaIshitani〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷ヘルスセンター院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞。2015「Bergen’s Top Chiropractor」受賞。

【石谷ヘルスセンターウェブ】ishitanihealth.com/

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