夏休みにしておきたい帰国生入試対策

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受験に必要な学習を集中的に効率よく進めたい

「在米親子にアドバイス」日米の教育事情
米日教育交流協議会(UJEEC)・代表 丹羽筆人

アメリカの現地校は間もなく年度末となり、長い夏休みに入ります。お子様の夏休みの過ごし方について、いろいろと計画されていることと思います。数年以内に帰国し、中学や高校、大学受験を予定している方は、帰国生入試のための学習を集中的に行うことをお勧めします。ただし、必要な学習は受験校によって異なります。まず、受験校の入試の方法を確認し、必要な学習を進めていただきたいと思います。以下に、入試の方法別に必要な学習をまとめましたので、参考になさってください。

(1)一般入試と同一問題が出題される場合
→過去の入試問題を入手して解いてみたり、入試問題相当レベルの問題集を購入して取り組んだりしましょう。
(2)帰国生専用問題が出題される場合
→過去の入試問題を入手して解いてみたり、教科書レベルの問題集を購入して取り組んだりしましょう。ただし、受験校によっては、教科書よりも高いレベルの問題演習が必要になります。
(3)英語の試験が出題される場合
→過去の入試問題を入手して解いてみたり、入試問題相当レベルの問題集を購入して取り組んだりしましょう。
(4)英語作文が出題される場合
→まず、英語の語彙力を増やすことが大切です。また、過去の出題テーマを入手して、それに類似したテーマで書く練習を積みましょう。ネイティブの先生に添削してもらうのも良いでしょう。
(5)日本語作文が出題される場合
→過去の出題テーマを入手して、それに類似したテーマで書く練習を積みましょう。海外での経験、自分の得意なこと、興味のあることを文章としてまとめておくのもよいでしょう。
(6)適性試験が出題される場合
→過去の入試問題を入手して解いてみましょう。国語・算数(数学)・社会・理科の基本的な学習をしっかり行うことが必要です。
(7)英語検定試験の結果を提出する必要がある場合
→まず、英語の語彙力を増やすことが大切です。また、英検やTOEFLなどの問題集に取り組みましょう。

過去の入試問題は、受験予定校のウェブサイトにて閲覧したり、申し込んだりすることができます。また、公立高校や一部の国私立中学・高校・大学の入試問題は、書店やウェブサイトで購入することもできます。夏休みに一時帰国を予定している場合は、学習塾や予備校の夏期講習を受講するのも良いでしょう。また、模擬試験の実施日程とタイミングが合えば、ぜひ受験してみてください。

このように、夏休み中には、受験に必要な学習を集中的に効率よく進めていただきたいと思います。

(写真提供:名古屋国際中学校・高等学校、国際高等学校)

丹羽筆人【執筆者】にわ・ふでひと 河合塾在職後に渡米し、北米の補習校教員・学習塾講師を歴任。「米日教育交流協議会(UJEEC)」を設立し、「サマー・キャンプ in ぎふ」の企画・運営、河合塾海外帰国生コース北米事務所、名古屋国際中学校・高等学校、国際高等学校、名古屋商科大学北米担当、サンディエゴ補習授業校指導教諭を務める。。
◆米日教育交流協議会(UJEEC)
Website:www.ujeec.org

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