〈コラム〉導院整体センター、鈴木規正「心身整体道場」第9回

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「手業」でする自己修復力!
「病気になるのも自分、治すのも自分」

先日、長年の顧客(Sさん)に連れられ、ニューヨークでも最も有名な整形外科手術の第一人者、ドクターO(4カ月先まで予約が取れない)に会いました。Sさんに手術の必要が無いことを説明するためです。ドクターも数々のMRIフィルムを検討後、Sさんが軽やかに歩くのを見て“手術は必要ない”と言明されました。その上10年前のMRIフィルムと比べ症状が改善されているのに驚き、“自己治癒力の偉大さ”に賛同されたようでした。
自分の限界を超えた生き方を無理に続けると、身体は正直ですからすぐに体調に現れます。「気」が停滞したり止まったり、過剰に亢進したりすると、体調が悪くなり全身に現れます。人体の各部分はそれぞれが経絡という生命の繋がりにより、全体に影響し合いながら生きているのです。
人間はどのような病気も自分で治せます。“自己修復力は「自分が自分を治す力」”です。当院(療法)はその手助け、「本人の治す力を引き出す」ことで、「手業」により身体のバランス、生命体の臓器、靭帯、筋肉、骨格を整えて宇宙の「気」を体内に流しやすくし、全身の「気血水」の流れを回復して患者自身の「自己修復力」を高揚させます。
慢性の頭痛や腰痛や不定愁訴などは、部分的な症状は治しても、根本的な解決にはならなりません。まずは身体の土台である骨盤のズレを戻し、全体のバランスを回復しないと、「痛み」は一時的に止まっても直ぐに元に戻ってしまいます。
多くの病院を廻りレントゲンやMRIの写真を収集・持参する人、むしろ邪魔になります。アスピリンや鎮静剤などを常用している人、一時的な気休めです。足の長さを合わせるため靴底に中敷きを入れている人、すぐに取り外してください。身体のズレを増長するだけです。薬を飲み続ける人、飲むのを止めてくだい。身体に良いはずがありません。手術を考えている人、再考して下さい。それがあなたの残りの人生をハッピーにしますか?
熟錬した整体師の「手」は、患者の背中を撫でただけで数分内に全体を把握します。“身体のバランス、転位や捻転、筋肉の張り方・質・硬弱、内臓器の冷・熱等”により、患者の体調を全体的に施術できます。「手業」による施術はレントゲンやMRIなどでは捉えられない兆候を捕らえ、アスピリンや鎮静剤などでもどうしようもない頭痛、腰痛や不定愁訴を治す手助けをします。
【実際の事例】
Sさん(前述の米女性、56歳、独立系映画監督)
当時、腰椎症(背骨間の軟骨が潰され減少)で、各病院を廻りMRIやレントゲン検査で3人の専門医から手術をしないと歩けなくなると宣告。しかし、本人は絶対に手術はしたくないと当院へ。腰椎の周辺筋肉群・靭帯が硬直して血行・神経を圧迫し、骨盤の転位、左右腸骨高差3センチ以上も仙骨・腰椎転位があり骨盤が捩れていた。長年にわたる悪い姿勢が原因です。これでは腰椎症になるのは当然。腰椎の周辺筋肉群の緩解指圧後、骨盤バランスを調整し、腰椎骨盤の角度調整、腰椎骨間の間隙開き調整。その後は足腰筋、腹筋や背筋のストレッチ・筋トレを行い、2~3回の施術で痛みが消えました。本人は大喜びでした。
しかし職業柄、数週間自宅にこもっての徹夜の編集作業は身体を冷やして腰痛を招き、来院を繰り返した。4カ月前、再び腰痛が発生。今回は特に強烈な腰痛で、ドクターOを訪ねるも、その後当院へ。2度の骨盤調整と骨盤ストレッチ後、彼女はギリシャに行き、2カ月後に帰国した時には現地の暖かい気候と毎日の石段の上り下りで足腰の筋肉が強化され、腰痛がすっかり治っていました。
(次回は11月3日号)

Nori at NYGoCenter.〈プロフィル〉鈴木規正(すずき のりまさ) 指圧・整体師。「導院整体センター」院長。日本指圧医会/桜医会会員。米国で17年以上にわたって整体指圧を行い、慢性痛(腰痛、肩凝り、膝足痛)などの治療にあたり、また整体治療を通して心身の健康回復をサポートする。自身が開講する指圧教室では450人以上の生徒を育成。

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