〈コラム〉ケン青木の新・男は外見 第73回

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スエードシューズのススメ

dodl 秋冬のウオームビズはまだ一般的ではないかもしれませんが、フライデー・カジュアルを通年実施されておられる企業もあるかと思います。男性の場合、流行の服を追いかける必要は、女性ほどはないと申し上げてよいかと思いますが、それでも“季節感”は控えめながらも表現したいものですよね。これからの“枯葉”のシーズン、スエードの靴を足元のワードローブに加えてみられてはいかがでしょう!!!???
ダークブラウンなど茶系が無難ではありますが、モノトーンがお好きな方は黒でも構いません。そして週の後半に出張がなかったり、お取引先とのミーティングがない日など、普段のスーツやジャケットとの組み合わせはそのままに、靴だけスエードに替えてみてください。するとどうでしょう、途端にリラックスした、スポーティーでカジュアルな印象になりませんか!?
スエードとは一般に牛革製で、革の裏側を起毛したものではあるのですが、表革を起毛した革もあり、こちらはヌバックと呼ばれております。日本でよく言われているバックスキンとは、backでなく、buckでして、本当は雄ジカの革のことを意味しますから注意しましょう。
また、30年以上前は、スエードの靴は出世を諦めた人が履く靴、などと言われた時期もありはしましたが、今はそんなことはありません。特に今年の秋冬は、ウール、コットンどちらの服地も起毛素材(表面をブラッシュアップした生地)、特にフランネル(フラノ)やコーデュロイなどが人気のようですから、足元には同様に革を起毛したスエードがとても相性が良いわけなのです。さらにチャッカーブーツなんぞにも思い切ってトライしてみてください。長持ちさせる秘けつは、まずスエード専用のブラシをお持ちになり、表革の靴との共用は避けてください。また防水スプレーを用意し、外でお召しになる前に一度、満遍なくスプレーされ、数日かけ充分乾かしてから、ご使用開始してください。あとは専用ブラシによるお手入れだけでOKです。それではまた。
(次回は11月第2週号掲載)

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〈プロフィル〉 ケン青木(けん・あおき) ニューヨークに21年在住。日系アパレルメーカーの米国法人代表取締役を経て、現在、注文服をベースにしたコンサルティングを行っている。日本にも年4回出張。

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