〈コラム〉支え合う人々

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ゆき姐のHappyに生きまっしょい! 第12回目

ユニオンスクエア公園で募金集めに行った明美ちゃんからの写真。日本の国旗をアレンジした洋服を着るのがテーマだったそうで、Tシャツはご主人の手書き。着ているのは息子さん

ユニオンスクエア公園で募金集めに行った明美ちゃんからの写真。日本の国旗をアレンジした洋服を着るのがテーマだったそうで、Tシャツはご主人の手書き。着ているのは息子さん

3月11日に起きた未曾有の東日本大地震。当日私は東京・恵比寿の事務所2階にいました。グ~ラグ~ラとゆっくりとした横揺れ。すぐにおさまるのかなと思いきや、揺れはどんどん大きくなる。急いで外に出ると、学校帰りの小学校2、3年生の女の子が二人抱き合って、「お母さ~ん、怖いよ~」と泣いていました。「お母さんに電話しよか?」と近寄ると、「うん、お願いします」とのこと。ところがこれが繋がらない。「こういう場合はどうするかって話、学校や親としてますか?」と聞くと、「学校に戻りなさいって」「じゃあどうする?」「学校に戻る」。泣きながらも女の子たちはそう答えました。と、「僕たち、学校知ってますから送って行きますよ」と近所の和食屋のお兄さん二人が申し出てくれて、彼女たちは学校へと戻って行きました。その間、目の前の大通りの信号はずっと揺れっぱなし。その後、やっぱり携帯は繋がらず、電車も走らずで、予定は全部キャンセル。夜10時過ぎにやっと歩いて家にたどり着き、「母さ~ん、無事でよかった~」と息子に抱きしめてもらい、テレビを見たらあの大災害。唖然としていると、友だちの実家が岩手県陸前高田市で、両親の安否がわからないと連絡が来ました。幸い、2日後に避難所の名簿に名前があったとのことでホッとしましたが、家は全壊、街はほぼ壊滅状態とのこと。その後、彼女は彼女の夫と一緒に車で陸前高田に向かうというので、福島の原発も心配だし、私は彼女の娘とうちの息子を連れて東京を離れ、只今名古屋の私の実家に戻っています。
大地震後すぐに、このウィークリー・ビズの高橋兄さんやあっこちゃんなど、NYの友だちからもたくさん心配のメールをもらいました。NYのママ友、明美ちゃんからは、先日、日本人ママに寄る日本への募金活動がユニオンスクエア公園で行われ、一人のママがわずか20人のお母さんに送ったメールが、人から人へと伝わり、当日は沢山のお母さんと子供が集まり、その後も違う日本人グループが毎日ユニオンスクエア公園に集まり、人々に募金を呼びかけているというメールをもらいました。日本でもあちこちで募金活動が行われています。陸前高田に行った友だちは、現地は本当に悲惨な状態だが、自衛隊、警察、消防署、ボランティアの人たちが身を粉にして一生懸命働いているし、何より、被災された方々が避難所などのルールをきちんと自分たちで作って気丈に働いている姿を見て、こっちが勇気付けられたと言っていました。
大地震からほぼ3週間が過ぎ、テレビのバラエティー番組もお茶の間に戻ってきました。福島の原発もまだ予断を許さない状態ですし、被災地の復興は、まだまだうーんと時間がかかるかと思いますが、人々は一歩一歩確実に前に進んでいるように見受けられます。被災地での助け合いや、日本はもとより、世界各国からの支援の手が確かに人々の力になっています。そんな話を聞いたり見たりするたび、胸が熱くなり、人間っていいな、強いな、やさしいなあ、と思います。遠いアメリカの地で日本の家族や友だちを心配している方々も多いことでしょうが、日本はこの巨大な試練をきっと乗り越えて行くことでしょう。日本の今回の大災害への立ち向かい方を見ていると、心底そう思えるのであります。そう、日本は大丈夫!

(プロフィール)兵藤ゆき(ひょうどう ゆき)深夜ラジオのパーソナリティーを皮切りに、1982年テレビ界に進出。96年長男誕生後、夫の留学先であるNYで子育てを中心に生活。現在は、NYと日本を行き来し活動中。NYで見た参考になる子育てをまとめた本「子どもがのびのび育つ理由」など著書多数。新刊、NYでの英語体験を漫画とエッセーでまとめた「これで英語がちょっとできるようになりました。」(アスコム出版)も好評発売中。現在、テレビ、ラジオ、執筆などで活躍する傍ら、NYでの子育てや異文化体験の講演依頼も多数あり、全国に出向いて行っている。ストレスフリーをテーマにしたインナーなどのブランド「ゆきねえインク」を立ち上げ、デザイナーとしても活躍中。小学校英語準認定指導者資格、チャイルドコーチングアドバイザー資格、ペット介護士資格、各種洋裁正教員資格を有する。

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