〈コラム〉めまいについて パート1 原因の一つに首の関節の機能障害

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カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第66回

今回はめまいについてのお話を致しましょう。不快で苦しい症状を伴うめまいの原因としては、中耳炎をはじめ、循環器障害などのさまざまな障害が挙げられます。しかし、意外と見逃されやすいものの一つに首の関節のズレ、正確には首の関節の機能障害があります。首から起こるめまいは、脊椎(首・背中・腰の骨)の接合部分にある、受容体と呼ばれる神経のレセプター(感覚器官)が引き起こしていると考えられています。これらの神経の末梢(まっしょう)は、私たちが常にバランスを保てるように、背骨の歪(ゆが)みを感知し、内耳が体全体の姿勢を整えるのを助けています。しかし、首の関節のズレや機能障害によってこうした神経の末梢が過剰な刺激を受けたときにめまいが引き起こされてしまうのです。
チェコの首都プラハにある、カールズ大学の神経学科が行った実験によると、めまいを訴える200人の患者のうち、実に約25%の患者は、その原因が首の関節のズレや機能障害によるものであったそうです。彼らの典型的な症状として、首の上部から後頭部に広がる痛みや、耳の痛みが原因で耳鳴りがしたり、首のコリ、吐き気、そして手のチクチクする痛みや、さらに目がピクピクしてしまうなどの症状を挙げています。
次回はこれらの症状を訴える患者さんにカイロプラクティック治療がどのように効果があったかをお話します。
(次回は12月第2週号掲載)

Mika 〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷カイロプラクティッククリニック院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞
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