ぐっすり寝るための準備(2) 必要な支えを入れて、比較してみる

0

姿勢のお話(3)

〈コラム〉瓜阪美穂「理学療法士が教えます」 身体が痛い本当の理由 【第21回】

ぐっすり寝るための準備として、前回は「自分の骨格・姿勢を知る」ことをお伝えしました。今回は次のステップ「身体に合った支えを見つける」手順をお伝えします。

まずマットレスの調整です。硬すぎても柔らかすぎても前回お伝えした適度な支えを身体に提供できないので、全く身体が沈むことのない硬いマットの方は、1.5インチ程度の柔らかいマットレストッパーを追加してみましょう。マットが古かったり、柔らかすぎて腰が沈む場合は、マットレスの下に板を入れてみてください。

マットレスの調整ができたら何種類かの枕の高さで実験し「寝付きやすい姿勢」を探しましょう。仰向けの場合も横向きの場合もポイントは同じで、壁で実験した時(前回参照)に出来た隙間に、枕やバスタオルなどを「詰めて」行き、ちょうどよい支えになる高さを探します。何種類かの高さで実験できるよう、複数用意しておくと良いです。日本人は特に首や背骨が平らな場合が多く、カーブが小さい分、仰向けで寝る人はカーブの入ったネックピローをわざわざ買わずともバスタオルだけで済むことも多いです。

現代社会では座る時間が長いので股関節が曲がった状態(座っている形のまま)になる為、仰向けで寝る場合は足の重みで腰が反ってしまいます。腰を楽にするためには膝を曲げて腿の下に支え入れる事が必要となります。横向きで寝る場合、上側の手足の重みが下に落ち身体のどこかに負荷をかけます。抱き枕などを使って腕や足をサポートをして身体の負担を減らして寝るようにしましょう。

瓜阪美穂〈筆者プロフィル〉
瓜阪美穂(うりさか みほ)  理学療法博士、整形臨床スペシャリスト。ニューヨーク州立大学ビンガムトン校を卒業後、南カリフォルニア大学理学療法博士課程を修了。ブロードウェイミュージカルのダンサーの理学療法士としても活躍中。米国の理学療法により、自身の身体に興味をもち、正しい動作を生活に取り入れることを目的に治療や指導を行っている。
★身体に関する皆様からの質問も受け付けています。
【ウェブ】https://omptny.com/ja/

〈コラム一覧〉

Share.