6月22日にNYで「オールアメリカンオープン国際空手道選手権大会2019」開催

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五来克仁師範が展望
4年に一度の世界大会の最終選抜戦として注目

 

1200万人の道場生が所属する国際空手道連盟極真会館主催の国際大会が今年も、22日にニューヨークで開催される。「オールアメリカンオープン国際空手道選手権大会2019」は、昨年と同じアッパーウエストにあるジョン・ジェイ・カレッジ内体育館で開催。参加選手は北米だけにとどまらず、日本・欧州・ロシア・南米・オセアニア・アフリカなど世界中から強豪選手が集まり、熱い戦いを繰り広げる。今号では本大会の総括的な見どころと、日本から名乗りを上げる選手について、国際空手道連盟極真会館国際部長でニューヨーク道場の五来克仁師範にお話を伺った。

国際空手道場連盟極真会館国際部長・五来克仁師範

見どころの最大ポイントとして、今年は4年に一度東京で開催される最高峰の無差別級大会「第12回オープントーナメント全世界空手道選手権大会」が11月22、23、24日に行われることが挙げられます。現在、日本や欧州の地域でその選考会を行っており、本大会はその世界大会への切符を手に入れるための最終選抜大会として北米をはじめ欧州、ロシアなど世界各地の王者や強豪選手が集結します。そのため例年以上に熱い戦いになるでしょう。また、世界選手権は200人近い選手が3日間で優勝を目指すという過酷な戦い。本大会であるオールアメリカンでは30人程の選手が半日の試合で集中して戦うため、世界大会の予行演習としてすでに世界選手権に選ばれている選手も出場します。オールアメリカンで優勝した多くの選手が世界選手権でも優勝に輝いているため世界大会を予想しやすく、関係者の間でも注目が集まる大会です。

今年は世代交代の年

また、今年は世代交代の年と言ってもいいでしょう。昨年優勝したアレハンドロ・ナバロ選手(スペイン)など、ベテラン選手は11月の世界大会に出場をもって引退する人もいます(ナバロ選手は今年のオールアメリカンは欠場)。世界大会に向けて、ベテラン選手は最後の挑戦をする年でもあり、新しいスター選手誕生の兆しを見ることができる可能性もあります。

より国際色豊かに

毎年恒例で24回目となるこの大会には「オールアメリカン」と言えども、北米に限らず世界5大陸全てから選手が集結する大会です。もともとは南米・北米・中米中心の選手たちによって行われるアメリカ大陸の大会として始まりました。現在はアメリカ大陸以外の日本・欧州・ロシア・オセアニア・アフリカからの選手も参加していますので、世界大会の縮小版といった形です。

今年はアフリカにあるリユニオン島から14人ほどが出場するなどますます国際色が高まっています。

日本勢は2人がエントリー
西村選手 初出場、気合も十分
山川選手 今年こそ表彰台に

昨年は女子の軽量級とYOKOZUNA戦(重量別の優勝者が最後に戦う試合)を佐藤七海選手が制し盛り上がりを見せた日本勢ですが、今年は2人がエントリーしています。

1人目は西村界人選手で、一昨年の神奈川県大会と昨年の愛知県大会で優勝している24歳。学生時代にラグビーに没頭していたという異色の経歴をもち、新人ですがポテンシャルの高い選手です。初出場となる今回に気合も十分で、長身と体格の良さを生かした活躍が期待されます。

2人目は山川竜馬選手で、2016全日本ウエイト制重量級3位、また昨年は東日本大会準優勝の成績を残しています。一昨年のオールアメリカンに出場し、準々決勝で、ロシアの巨人・ベドシビル選手に惜敗。その悔しさをバネにスピードとテクニックが強化され、今年の表彰台に上がる意欲にあふれています。

◇ ◇ ◇

次号では、2017年オールアメリカン優勝のアントニオ・テゥセウ選手(フランス)、15年全世界大会5位のアショット・ザリアン選手(ロシア)はじめ注目の強豪海外勢を紹介。

◎情報
国際空手道連盟極真会館オールアメリカンオープン国際空手道選手権大会2019
【日時】6月22日(土)午後3時15分~(開場:午後3時)
【会場】ジョン・ジェイ・カレッジ内体育館
【場所】524 W 59th St(bet 10th and 11th Ave), NYC
【チケット】一般35ドル(当日40ドル)、リングサイド席(2列目)65ドル、VIPリングサイド席(1列目)80ドル(いずれもサービス料込み)
【チケットサイト】https://karate.bpt.me
【問い合わせ】www.kkny.net
https://www.facebook.com/allamericanopen/
https://www.instagram.com/allamericanopen/

 

西村界人(にしむら・かいと)
Kaito Nishimura

1994年10月24日、京都府京都市出身

2012年第15回京都府大会優勝

17年第10回神奈川県大会優勝

18年第11回愛知県大会優勝

東京城北支部、初段

188センチ110キロ、24歳

 

 

山川竜馬(やまがわ・たつま)
Tatsuma Yamagawa

1994年9月26日、鹿児島県鹿屋市出身

2014年茨城県大会優勝

15年第32回全日本ウエイト制重量級4位

16年第33回全日本ウエイト制重量級3位

18年東日本大会2位

東京城北支部、弐段

186センチ、100キロ、24歳

(2019年6月8日号掲載)

 

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