〈コラム〉2015年 ニューヨーク不動産展望 専門家が四つの観点から予想

0

タイチ不動産「不動産と住まい事情あれこれ」第49回

昨年の住宅マーケットはインベントリーが伸びず米国内外からの旺盛な需要に追いつけず、売買賃貸ともに高騰を続ける住宅価格が最大の関心事でした。
不動産価格はこのまま上げ続けるのか、それとも天井を打つのか、だとしたらそれはいつなのか。
諸説はいろいろですが、2015年はどんな年になると予想されるでしょうか。
①マンハッタンのコンド価格は依然上昇を続けていますが、過去数カ月のインベントリーの増加に伴い若干の沈静化が見られ、去年の上昇率の半分の3・9%アップで新年の売買をスタートしています。
とはいえニューヨークが米国で一番高額な不動産マーケットであることは変わらず、15年度は近直のピークだった07年度より13%も高い価格で売買されることが予想されています。
②今年で5年連続のインベントリー減少(07年度比 19%マイナス)が予想されるマンハッタンの厳しい需給状況と比べ、14年度はともに8%台の供給増加を記録したブルックリンとクイーンズの不動産マーケットを考えると、消費者の目が今後より一層イーストリバーの東側に向くと予想されています。
③ニューヨーカーの66%は賃貸物件に居住していますが、米国一高いニューヨーク市の平均家賃は2840ドル(14年度 Median値)です。
米国でも手ごろと考えられている家賃の収入に占める割合は一般的には30%ですが、5区で最高値のブルックリンでのそれは60%、マンハッタンやクイーンズ、ブロンクスも40%を超えていて、唯一スタテン島だけが30%に近い数値となっています。
今後ニューヨーク市の家賃の手ごろな価格での提供が立法行政上、大きな問題になると予想されています。
④賃貸価格、売買価格の上昇率、過去10年間の人口増加率などから導き出された15年度の最も注目を集める人気のエリアは以下の通りとなっています。
1 ダンボ(ブルックリン)
2 ビネガーヒル(ブルックリン)
3 バッテリー・パーク・シティ(マンハッタン)
4 ウェスト・ハーレム(マンハッタン)
5 ジャマイカ (クイーンズ)
6 フルトン/シーポート(マンハッタン)
7 ノマド (マンハッタン)
8 シュパイトン・ダイヴル(ブロンクス)
9 プロスペクト・パーク・サウス (ブルックリン)
10 モーニングサイドハイツ(マンハッタン)
◇ ◇ ◇ ◇
不動産の売買、賃貸仲介はプロにお任せください。(タイチ不動産 茂古沼孝)
(次回は2月第3週号掲載)
〈記事提供〉タイチ不動産 228 E 45th St. Suite 1800, NYC TEL:212-983-7000 www.taichirealty.com 短期アパート

過去の一覧

Share.