〈コラム〉​タバコと腰痛(1) 吸っているだけで、腰痛になる確率が増える

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カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第​124回

0625-26men-ishitani-124日本から米国に来られたばかりの方は驚かれるかもしれませんが、米国のほとんどのレストラン、そしてバーやナイトクラブなどは禁煙です。米国に長く暮らしているとそれが当たり前な感覚で、公共の場でたばこの煙の臭いをかぐことはほとんどありません。ところが、一時帰国の際に日本へ行くと、驚くことにファミリーレストランまでもが喫煙できるということです。確かに、ガラス1枚もしくは張り紙だけで禁煙席と喫煙席が分かれている場合もありますが、あまり意味がないような気もします。せっかくのおいしい食事も、そのたばこの煙によっておいしく感じなくなってしまいますよね。

たばこが体に悪影響を与えるという事実は、皆さまもご存知のことと思います。統計によると25%もの喫煙者は禁煙者に比べ5〜10年平均寿命が短いのです。たばこが大好きな喫煙者の言い分によりますと、それでも好きなたばこをおいしく吸って早死にしたほうがマシだとおっしゃる方もいます。しかし、たばこを吸っているだけで、腰痛になる確率が増えるのです。ただの腰痛と思われるかもしれませんが、それが毎日続くと精神的にもつらくなり、たばこを吸って楽しいはずの人生も逆に楽しめなくなりかねません。

実は、最近の米国の研究報告によると、たばこを吸う人はたばこを吸わない人よりも約3倍、腰痛、坐骨神経痛、椎間板ヘルニアの発生率が高いとのことです。さらに、喫煙習慣は多くの慢性疾患にもつながっています。たばこは三つの有害物質を出します。それは、ニコチン、タール、一酸化炭素(CO)です。

次回はそれぞれの物質の弊害と体への影響、何がカイロプラクティックでできるのかということをお話します。

(次回は7月9日号掲載)

MikaIshitani〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷カイロプラクティッククリニック院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞。2015「Bergen’s Top Chiropractor」受賞。

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