〈Topic〉会計士 島田弥生さんに聞く 外国金融口座報告書の提出義務

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財務省提出 締め切りは今月30日

日本などに1万ドル超の金融資産保有者
提出しないと罰金の対象に

0606-11men-shimada-yayoi日米双方で銀行口座を持つ人は少なくない。財務省への提出締め切りが今月30日と迫る「外国金融口座報告書」について会計士歴15年以上の島田弥生さん=写真=に話を伺った。
◇ ◇ ◇
Q 外国金融口座報告書とは。
A 日本など米国外に金融口座を持っている方で、一定条件に該当する方は外国金融口座報告書「FinCEN Form 114」を財務省に提出することが義務付けられています。毎年、提出しなければなりませんが、2014年1月から12月の最高残高は15年の6月30日までの提出となり、延長はできません。
Q どういう人が該当するのか。
A 次の全てに該当する方です。(1)米国市民、米国永住権保持者、米国居住者、米国の法律を元に設立された法人(2)米国外に金融口座を所有している。口座名義人(所有)でなくとも口座の署名権者を持っている(3)1〜12月まで1万ドル相当する残高を一時的でも超えている(口座が複数の場合はその総額)
Q 報告書を提出しないとどうなるか。
A 罰金の対象となります。故意的でない場合は1万ドル以下で、故意的に申告を避けていた場合は残高の50%か10万ドルのいずれかの高い額となります。
Q どの金融口座が当てはまるか。
A 主に、(1)貯金、貯蓄、定期預金(CD)などの銀行口座(2)株などの投資口座、ミューチュアルファンドなどの証券口座(3)社内預金、退職金などの雇用者の管理する口座④年金口座⑤満期型保険などの掛け捨てではないキャッシュバリューのある保険―などが当てはまります。
課税対象となるのか。確定申告とは別申告か。
金融機関に所有する資産(残高)に対しては課税対象とはなりませんが、前述の資産から発生した投資利益(配当や利息)は課税対象収入となります。また確定申告とは別の申告となります。ただし、確定申告の「SCHEDULE B」の「PART 3」にある「外国に金融口座を所有していたか」という内容の質問に対して「Yes」にチェックをすることが必須です。
申告の形態、必要な情報は。
13年度分の報告からはEファイルが義務付けられています。報告する情報は金融名、支店住所、口座番号、最高残高、金融資産の種類と申告者の個人情報(名前、ソーシャルセキュリティー番号、生年月日など)となります。
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島田弥生(しまだ・やよい)
SJ Associates NYC, LLC, Tax Consultants所属。ニューヨーク市立ハンターカレッジ卒。ニューヨーク州公認CPAで会計士歴15年以上。中小企業、自営業、フリーランサーのビジネスについて豊富な経験と提案力を持ち、経営コンサルティングや起業のアドバイスも行っている。
【住所】7 West 19th St, NY, NY 10011
【電話】646-287-9184(日本語)
【Eメール】yayoi@sjtax.com
【ウェブ】www.sjtax.com
(「WEEKLY Biz」(ニューヨーク)2015年6月6日号掲載)

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