〈コラム〉米日教育交流協議会・代表 丹羽筆人「在米親子にアドバイス」日米の教育事情

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秋に入学できる日本の大学・学部

実施大学は少ないが 受験校の選択肢となり得る

来春の入学を目指す帰国生大学入試が9月から始まっています。私立大は11月までにほぼ終了し、国公立大は11?12月と2月に行われます。
米国の高校を卒業して受験する場合は、9月からの入試で合格し入学が決まれば翌年4月まではブランクがありますし、場合によっては入学が日本の同級生より1年遅れることもあるという問題もあります。一方で12月や1月にアーリー卒業すればブランクは短いのですが、卒業後にはすでに多くの大学の入試が終了しており、受験できる大学に限りがありますし、在学中に受験するのは何かと大変です。
このようなこともあり、9?10月に入学する秋入学の制度のある大学を目指す受験生もいます。慶応義塾大(総合政策・環境情報)、国際基督教大、上智大(国際教養)、早稲田大(国際教養)などがそれに該当しますが、帰国生や留学生が多く、英語で授業を行うような国際的な大学・学部が目立ちます。また、米国の大学のように書類重視で選考するAO(アドミッションオフィス)入試が導入され、帰国生でも受験しやすいのも魅力の一つでしょう。ただし、このような大学・学部では高度な英語力が必要であることは言うまでもありません。
一方、国立大学でも東北大(工)、筑波大(医除く)、横浜国立大(教育人間科)、新潟大(人文、法、経済、農)、島根大(生産資源科)などに秋入学の制度があり、名古屋大にも英語のみで授業を行う国際プログラム群が登場しました。
ところで、秋入学の大学では、日本の企業に就職しようする場合に卒業時期と入社時期が合わないという問題もあります。入社時期に合わせて早期に卒業する制度もあるのですが、それを利用する学生は多くはなく、逆に卒業時期を延ばし卒業後のブランクの期間に就職活動に専念しているようです。このような卒業後のブランクは就職において不利になるように思えますが、その心配はなさそうです。むしろ、就職難という問題のある昨今においては、就職活動の時間が長かったために助かったというような声も聞かれます。
いずれにしても、今はまだ秋入学の大学・学部はそんなに多くありませんので、それらが自分にとって満足できる大学であるのならば、受験校の選択肢として考えてみてもよいでしょう。
(次回は11月26日号掲載)(「WEEKLY Biz」2011年10月22日号掲載)
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