日本で好評の上海歌舞団大型舞劇「朱鷺」が米国で初公演
来月５日〜７日、リンカーンセンター
中国人民対外友好協会と上海市委員会宣伝部制作による上海歌舞団の大型舞劇（ぶげき）「朱鷺（トキ）」が2018年１月５日から７日まで、リンカーンセンターで上演される。絶滅の危機にひんする鳥・朱鷺が主役の同演目は、日本では３度の訪問で100ステージ近く上演している。米国での上演は今回が初となり、ニューヨークの後にボストンでも上演する。
過去のステージから（提供写真）
「朱鷺」は、中国対外文化集団公司の「中華風韻」シリーズ公演として、環境保護をテーマに、朱鷺と人間の互いを慈しむ愛の行方を描いた作品。クラシックバレエやモダンダンスに中国の伝統舞踊を取り入れた舞台は「つかみどころのない」幻の世界感であふれている。
14年以降３度にわたる日本公演は盛況を博し、安倍晋三首相夫妻をはじめとする数々の著名人も観劇した。２度目となる15年の公演では、全国30以上の県や市で上演し、延べ12万人を動員。また今年の８月と９月には、両国の国交正常化45周年を記念し、東京、大阪、名古屋の三都市で19ステージ上演された。元バレエダンサーで女優の草刈民代さんは、「中国の伝統舞踊を学んだダンサーでなければこの演技はできません。全編を通じて舞台にみなぎる勢いで体が震えるようです。唯一無二の作品です」と評価した。
擬人化した朱鷺に託して人と自然の調和と共存を訴えた作品。古典と現代の対比された舞台や、豪華絢爛（けんらん）な世界から凄惨（せいさん）残酷な世界への演出など、見どころは多い。
■概要
【日時】１月５日（金）午後８時、６日（土）午後８時、７日（日）午後１時（全３回公演）
【会場】David H. Koch Theater（Lincoln Center内）
【住所】70 W 63rd St, NYC
【チケット】22～167ドル
【予約】ウェブ（www.davidhkochtheater.com）、電話（212-496-0600）
または劇場チケット売り場
（2017年12月９日号掲載）
