〈インタビュー〉「KOA」いよいよ始動

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「Wakiya―笑美茶樓」オーナーシェフ 脇屋友詞シェフ
「ベニハナ・オブ・トウキョウ」CEO 青木恵子氏

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「Wakiya―笑美茶樓」オーナーシェフ・脇屋友詞シェフ(前列・左)と「ベニハナ・オブ・トウキョウ」CEO・青木恵子氏(前列・右)

脇屋シェフ 「新しいことにもどんどん挑戦」

恵子氏    「生まれ育ちがアメリカの人にも愛されるヌードルを作りたい」

Logo_CMYK_140418 マンハッタンのレストラン激戦区、フラットアイロン地区に6月ソフトオープンし、7月21日にグランドオープンしたモダンチャイニーズレストラン「KOA」。上海料理の技を軸とした洗練された料理で日本の中国料理界をリードする「料理の鉄人」脇屋友詞シェフ(「Wakiya―笑美茶樓」オーナーシェフ)による本格中華料理が気軽に味わえること、また「ベニハナ・オブ・トウキョウ」最高経営責任者(CEO)の青木恵子氏とのコラボレーションであることが話題となっている。同レストラン誕生の秘話や思いなどを聞いた。

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「ヌードルレストランを作りたい、というのは、実はロッキーさんの夢だったんです」
ロッキーさんことロッキー青木氏は米国に日本食が浸透していく上で大きな役割を果たした「ベニハナ・オブ・トウキョウ」の創業者で、6年前に他界した、恵子氏のご主人。
ロッキー氏は、面識のあった脇屋シェフの腕前を「繊細でクリエーティブでいいなあ!」といつも言っていたという。
生前、ニューヨークでいつかヌードルレストランを、という夢を口にしており、脇屋シェフにもことあるごとにやろう、やろうと声を掛けていた。それはニューヨークにラーメンブームが到来するずっと前の話で「やはりロッキーさんには先見の明があったのですね」と脇屋シェフ。同氏亡き後、恵子氏が4年前から話を具体化し、良い場所が見つかったらスタートしよう、という計画に。このたび遂に、脇屋シェフがこのキッチンなら、と思える場所が見つかり、実現に至った。
「伝統と創作」をモットーにした“脇屋スタイル”も守りつつ、「新しいことにもどんどん挑戦していくつもりです」と脇屋さん。一押しメニューの「SORBA」は「ラーメン」とは違った新感覚のヌードル。新しいレシピを作り、そこから生まれる新しい食文化をニューヨークに広めていくことが脇屋シェフと恵子氏の目標だ。目指すのは入りづらい高級レストランではなく、日々の生活の中に溶け込み気軽に立ち寄れる場所。ちょっと飲んで、ちょっとヌードルを食べて…、日本人にとっての蕎麦(そば)屋のようなくつろぎの場所にしたいという。

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一押しメニューの「SORBA」

NY新ヌードルブームの火付け役に
ニューヨークでは今やラーメンもヌードルも大人気だが、生まれも育ちも米国の“生粋の地元民”がどれだけヌードルを食べているかというと、「実はまだまだ浸透率は低いと思うのです。アメリカで営業するからには、アメリカで生まれ育ってずっと生きてきたアメリカ人にも愛されるヌードルを作りたいのです」と意欲を見せる恵子氏。ニューヨークの新しいヌードルブームの火付け役になることを期待したい。(写真はいずれも提供)

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〈情報〉モダンチャイニーズレストラン「KOA」
【住所】12 W 21st St, bet 5th Ave & 6th Ave, NYC【電話】212-388-5736
【予約】RSVP@koanyc.com、212-388-5736
【営業】月〜金(土日休み)
〈ランチ〉正午〜午後2時半、〈ディナー〉午後5時〜午後10時半
〈ハッピーアワー(バー内)〉午後5時〜7時、午後9時半〜11時
(「WEEKLY Biz」(ニューヨーク)2014年7月26日号掲載)

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