「原爆の子の像」のモデルとなった少女のミュージカル、NYで公演

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音楽通じ世界に「平和」の大切さを広げたい

〈インタビュー〉ディレクター ジェニー・タイラさんに聞く

「ピース・オン・ユア・ウィングス」9月9日・10日公演

 

Ohana ArtsのExecutive & Co-Artistic Director and Co-Founderのジェニー・タイラさん(右)とCo-Artistic Director & Co-Founderのローリー・ルビンさん

Ohana ArtsのExecutive & Co-Artistic Director and Co-Founderのジェニー・タイラさん(右)とCo-Artistic Director & Co-Founderのローリー・ルビンさん

オバマ米大統領訪問の記憶も新しく、今月6日に原爆の日を迎えた広島。その平和記念公園にある「原爆の子の像」のモデルとなった少女、佐々木禎子(ささき・さだこ)さんの人生を題材にしたミュージカル「Peace On Your Wings(ピース・オン・ユア・ウィングス)」がニューヨークで9月の9日、10日(全3回)に公演される。

演じるのは7〜17歳の生徒

禎子さんは2歳の時に広島の自宅で被爆し、その後、白血病を発症、折り鶴に生きる希望を託しながら12歳でこの世を去った。その物語を演じるのは、パフォーミングアートを通じ平和と世界のフレンドシップを広げることを目的としたハワイの非営利団体「Ohana Arts(オハナ・アーツ)」のアカデミーで学ぶ7歳から17歳の生徒たち。公演は2014年11月にハワイで好評を得たのち、15年の原爆投下から70年の節目に再度ハワイとロサンゼルスで公演。いずれもスタンディングオベーションを沸き起こし、City Council of Honoluluなどより数々の賞を受賞したほか、NHKやBroadway Worldなど世界のメディアに取り上げられている。

監督はハワイ在住の日系4世

「Peace on your wings」の一場面(公式サイトから)

「Peace on your wings」の一場面(公式サイトから)

同団体のExecutive & Co-Artistic Director and Co-Founderであるジェニー・タイラ(Jenny Taira)さんはハワイ在住の日系4世。日米の文化を感じながら育つ中、大学生の時に禎子さんについて知り、感銘を受けた。Co-Artistic Director & Co-Founderのローリー・ルビン(Laurie Rubin)さんとともにストーリーを描き、公演を実現。

日本の音楽がちりばめられている

同公演の制作で、主に音楽を担当する(タイラさんは作曲と指揮、ルビンさんは歌詞やボイスレッスンを担当)彼女らが見どころとして挙げるのは、50年代“ブギウギ”ロックンロールの音楽や、太鼓、三味線、尺八などによる日本の音楽が散りばめられているところ。「(観た人からは)悲しみにくれる物語だと思っていたが、幸せな気分になれたと言われます」とルビンさん。また「子供たちがこんなにも感情を表現できるのかというところにも目を向けてほしいですね」と話す。
世界に「平和」を伝える

二人はこのミュージカルで、音楽という世界共通の言葉を通し、教科書では分からない歴史的な物語と人々を結びつけ、世界に「平和」の大切さを広げたいという。そして、短くとも一瞬一瞬を輝いて生きる少女の姿を通し、「一期一会」というメッセージを伝えたいと話す。「とにかく、観に来てください。音楽と、日本と米国のショーなのですから」とジェニーさんは呼び掛ける。ハワイならではの温かい「アロハ・スピリット」も感じられそうだ。

ウェブ・チケットはwww.peaceonyourwings.com参照。

◎公演情報
「Peace On Your Wings(ピース・オン・ユア・ウィングス)」
【日時】 9月9日(金)午後7時半、9月10日(土)午後2時、午後7時半(全3回公演)
【会場】 Gerald W. Lynch Theater
【場所】 524 W 59th St(bet Amsterdam & West End Ave)
【チケット】30ドル、40ドル(学生150ドル)
【詳細】www.peaceonyourwings.com/

(2016年8月27日号掲載)

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