「NINAGAWA マクベス」 巨匠、故・蜷川幸雄さん代表作がNYで上演 市村正親、田中裕子が主演

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Photo by Piet Defossez

リンカーンセンターが企画・運営をする毎年恒例の芸術祭「 モストリー・モーツァルト・フェスティバル」(Mostly Mozart Festival Orchestra)が7月12日から8月12日まで市内で開催 される。世界的音楽家、 モーツァルトを題材にした舞台芸術作品9作が、 世界中から選ばれ披露される。

日本からは巨匠、故・蜷川幸雄さんが演出し、1980年に英国で初演した「NINAGAWA・マクベス(Ninagawa: Macbeth)」が招待され、7月21日から25日まで、 全4公演を行う。

2016年5月に亡くなった蜷川さんの名を一躍世界にとどろかせるきっかけとなった同作。一周忌追悼記念公演として17年に、 香港、さいたま、鳥栖、ロンドン、プリマス、 シンガポールを巡るツアー公演を行っていた同作に、 リンカーンセンターが熱烈なアプローチをし、 今回のニューヨーク公演が実現した。

同作は1990年に、ブルックリン・アカデミー・ミュージック(BAM)のオペラハウスで8日間の長期公演を行っており、当時、ニューヨークタイムス紙の劇評でも好評を得ている。今回2回目のニューヨーク公演となる。

シェイクスピア作「マクベス」 のせりふと人物設定はそのままに、 時代を日本の安土桃山時代に移し替え、巨大な仏壇の中で、現在・ 過去・未来が交錯。 血塗られた野望と運命の悲劇を鮮やかにうつし出す。 蜷川さんの独創的なアイデアで、 日本文化とシェイクスピアを結びつけ、 その普遍性を鮮やかに示した作品。今回は、 蜷川さんが亡くなる直前に手掛けた再演版で上演される。 英語字幕付き。

主演のマクベスとマクベス夫人は、15年からコンビを組んでいる 市村正親と田中裕子が演じるほか、辻萬長、大石継太、 瑳川哲朗らが出演する。

Photo by Piet Defossez

◎「NINAGAWA・マクベス」
日程:7月21日(土)~25日(水)(21日、24日、25日:午後7時半、22日:午後5時)
劇場:ディヴィッド・H・コーク劇場(David H. Koch Theater, Lincoln Center for the Performing Arts)
チケット購入:https://goo.gl/pRDVCP
チケット:35ドル〜115ドル
(2018年7月7日号掲載)

市村正親((c) 平岩亨

田中裕子

故・蜷川幸雄さん((c) The Ninagawa Production Company)

 

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