性別選択・男女産み分けの歴史と親たちの夢(3)

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「米国最先端臨床現場から」海外治療コンサルティングリポート 第149回

性別選択・産み分けとは?性別はどう決定されるか(2)

 弊社設立の2003年から20年以上にわたり、我々は日本からの多くの方々の生殖医療のケースをお手伝いしているが、性別選択(産み分け)は永遠の課題で、現在でも問い合わせが絶えない。前回から性別はどのように決定されるのか、性別成立の仕組みの説明を開始している。
 性別の決定に関わる染色体である性染色体をみると、女性はXX、男性はXYを持つ。
 この染色体上の性別を高い精度で判定する方法として、現在、受精卵(胚)の生検を伴う着床前診断がある。受精卵の性別が決定される仕組みは、成熟した1個の卵子が持つ性染色体はX一本のみで、精子はX一本か、もしくはY一本を持ち、つまり、X精子とY精子が存在することによる。
<誤解されやすい性別成立の仕組み>
 ヒトは23対(46本)の染色体を持ち、そのうちの1対である性染色体は、女性ではXX、男性では XYである。しかし、それぞれのヒトが卵子や精子を作るときに減数分裂が起こり、そのヒトがもつ卵子(女性の場合)や精子(男性の場合)自体の染色体が半分になるため、卵子はX一本、精子はX一本かY一本のいずれかを持つ。
 つまり、精子にはX精子とY精子が存在し、どちらが卵子の持つX染色体と結びつくかにより、性別が決定される。体外受精の使用を前提に、受精卵作成前の性別を決定する精子に着目したのがマイクロソートである。

次回からは、マイクロソートについて解説を始める。マイクロソートは米国バージニア州フェアファックスにあるGenetics & IVF Institute(GIVF)において1990年頃に開発された方法である。当初は、重篤な伴性遺伝疾患を子供に受け継ぐリスクのあるカップルを支援するために開発されたが、その後、性別選択(産み分け)へと用途が拡大された方法である。米国では2012年に市場から姿を消した。その経緯も詳しく説明していく。

 (次回=2027年1月9日号=に続く)

【執筆者】清水直子(しみず なおこ) 学習院大学法学部卒業、コロンビア大学で数学を学び、ニューヨーク大学スターンスクールオブビジネスでMBAを取得。マウントサイナイ医科大学短期医学スクール修了。メリルリンチの株式部で活躍し、2003年さくらライフセイブ・アソシエイツを設立。

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