タイチ不動産「不動産と住まい事情あれこれ」第48回
今年も11月２日の日曜日に無事終了したニューヨークシティー・マラソン。例年にない強風のなか、下馬評通りアフリカ勢が強く男女ともレースを制したのはケニア選手でした。
去年に続き今年も参加の今井正人選手は一時レースの先頭を走りマラソン好きな日本人を喜ばせましたが、終盤に失速し、７位に終わり、市民ランナー出身のトップアスリートとして人気の高い埼玉県庁所属の川内優輝選手も期待はずれの11位に終わりました。
そんなニューヨーク名物のレースをなぞって、興味深いリポートをお伝えします。マラソンコース沿道のコンドやコープ物件がマーケットに出てからどのくらいの期間で売買されるのか。わが家を捜している方や手放そうとしている大家さんには大変興味のあるところでしょう。
なお、使われている数値はこの業界でよく使われる中央値（Median）。データを並べて中央に位置している数値のことです。平均値と違い僅少かつ極端な数値が全体に大きな影響を与えず、そのことからより実感に近い結果が得られやすいのです。
今年10月までのレース結果、首位はなんとダークホースのクイーンズ所属ロングアイランドシティーの19日間（販売価格中間値：60万7500ドル、以下同）、２位から10位まではレース序盤地点の新進気鋭ブルックリン８地区が入賞、ボーレムヒルが28日間（83万2500ドル）、ゴワナス34日間（67万8500ドル）、クリントンヒル35日間（49万7600ドル）、ウイリアムスバーグ35日間（73万3000ドル）、以下、パークスロープ、グリーンウッド、グリーンポイント、スタイブソン。古豪マンハッタンは唯一24マイル地点のミッドタウンイーストが40日間で９位にランクイン。
中盤に沈んだランナーは、今後の躍進が期待されるフォートグリーン42日間（82万7500ドル）、名門アッパーイーストサイド47日間（1887万500ドル）、カーネギーヒル68日間（2187万500ドル）、新人フォートハミルトン75日間（24万7000ドル）、ゴール目前25マイル地点のセントラルパークサウスの86日間（185万ドル）など。
ブービーメーカーは期待はずれのイーストハーレム98日間（60万8258ドル）。衝撃のダントツ最下位は過去数々の栄光に浴したマンハッタンミッドタウンの129日間（325万ドル）でした。
まだまだ下克上が続くニューヨークの不動産レース事情、今後の展開から目が離せません。
（タイチ不動産 茂古沼孝）
（次回は１月第３週号掲載）
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