【独占インタビュー】新しい学校のリーダーズ

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新しい学校のリーダーズ(左から)SUZUKA、KANON、MIZYU、RIN

BOUT. 314

新しい学校のリーダーズに聞く

4人のエネルギーを丸ごと受け取ってほしい

NYで初ライブ

“個性と自由ではみ出す”4人組ダンスボーカルユニットとして日本の音楽シーンをにぎわせている「新しい学校のリーダーズ」。“青春日本代表”を自称し、セーラー服姿で激しいパフォーマンスを披露する彼女らの楽曲「オトナブルー」は、ユーチューブチャンネル「THE FIRST TAKE」で2500万回視聴を超えるなど、注目の的だ。コロナ禍真っただ中の2021年1月には、“ATARASHII GAKKO!”名義で88risingより世界デビューを果たし、海外のファンも着実に増えている。そんな彼女らが、レーベル主催の音楽フェス出演のため、5月末、初めてニューヨークを訪れた。弱冠20代前半の彼女らに、米国デビューへの思い、今後の展望など、お話を伺った。
(聞き手・高橋克明)

 

まず、皆さんのニューヨークという街の印象、教えてくださいますか。

RIN 新たな世界! って感じですかね。LAとも全然違うし、東京とも全然違う。とにかくビルが高くて、いろいろな建物の中に入ってみたいです。

KANON 今日、雨で曇ってるじゃないですか。NYは真夏より、雪が降ってる冬のイメージがあって。そんな街の風景とか、とにかく見た目がめっちゃ好きです。

MIZYU すごくキラキラしてる街だと思います。到着して最初に行った場所が「Edge」だったんですよ、あの高層展望台の。そこで(ニューヨーク全体の)絶景を展望できて、今日は実際に外を歩いたので、ニューヨークに来た感を余計に感じられて、夢みたいな場所を歩いてるなって思いました。とにかくキラキラし過ぎ。

SUZUKA 私にとっては、やっぱり映画やったり、ドラマやったり、舞台になってる“ニューヨーク”なんでね。ずっと行ってみたいって思ってたんで、やっと来れたなって。来た瞬間、本当に今まで見てた世界の中に自分がおるんや、みたいな…。すんごいロマンチックな気持ちになりました。

RIN あ! マーベル映画めっちゃ見てるんで、スパイダーマン出てこないかな、みたいな気持ちにずっとなってました。

LAはもう何度も行かれてますよね、同じアメリカでもまた違いますか。

SUZUKA 違いますね。LAはなんか、こう、アメリカ!みたいな。カッケーな、スケールでかいな、みたいなイメージだったんですけど、ニューヨークはもうちょっとロマンチックな気持ちになりますね。

MIZYU あと、人多くないですか? 人口密度。LAと比べたら人口密度がすごいというか。

RIN それと、すごい背が高いじゃん、みんな。平均的な身長が高いから、よりぎゅーっていうか。LAは広大な敷地があって、建物が横に大きいし。

MIZYU ここは建物も人も縦に高い!

縦に高い(笑)。でも、世界中のアーティストがゴールとして勝負に来る街ということは、もちろん皆さんご存じですよね。

メンバー全員 はい!

なのに、昨年北米デビューして、いきなり北米各地のフェスでsold outの大人気、今回ニューヨークでフェス…。しかも、それがどれだけすごいことか、全員、あんまり分かっていないような…。(笑)

メンバー全員 爆笑

SUZUKA そんなことはないです(笑)! 確かに、今回ニューヨークのフェスは初めてなので、どんだけすごいかっていうことも分からず、でも、頂いた30分っていう時間をまずはベストを尽くそうって気持ちですね。

昨年、世界デビューが決まった際はどんなお気持ちでしたか。

MIZYU 最初、お話をいただいた頃は、日本で結成して6年目ぐらいだったんですけど、その時は海外(での活動)は視野になかったんですね。まずは「青春日本代表」って皆さんに言ってもらえるようになりたいって気持ちで、そこから自分たちのライブの作り方や方針が定まってきた頃で、よし日本で勝負するぞ!って時だったので…素直に驚きましたね。

SUZUKA やっとつかみ始めた感じだったんですね。そのタイミングで世界でっていう話を頂いたので「この気持ちと感覚があれば、勇気を持って立ち向かっていきます」って感じでした。

KANON 踏み出した!っていう感じではありましたね。ただ、最初はコロナ禍もあったので、すぐに海外に行けたわけじゃなくて、まずはインターネット上で世界デビューしたので、最初はあんまり実感湧かなかったです。

RIN 実際ライブに挑戦したのが、アメリカに初めて来た時から半年以上後だったんですね。マニー・マーク(米国で楽曲制作をしたプロデューサー)と制作して、その段階を踏めたのが、結果、良かったのかなって思います。心の準備はすごい“満タン”な状態でしたね。

音楽フェス「Head In The Clouds」でパフォーマンスをする新しい学校のリーダーズ=5月21日、Forest Hills Stadium(photo by @estherjy.kim 88rising headinthecloudsfestival)

音楽フェス「Head In The Clouds」でパフォーマンスをする新しい学校のリーダーズ=5月21日、ニューヨークのForest Hills Stadium

最初にアメリカ人の観客の前で初めてパフォーマンスをした際の感覚は、日本とは違いましたか。

KANON その時は日本がまだコロナの人数制限があって、(観客も)しっかり声出しもできなくて、盛り上がりたくても盛り上がれない状況だったんですよ。全て解禁されていたアメリカは、もう声量もすごいし、ステージに対しての反応もすごかったので、日本との差は大きく感じやすかったんだろうなと思いますね。

MIZYU こっちは、本当にリアクションが大きいですね。盛り上がる前提のマインドで、ライブに来てくれてる人が日本より多い感じはします。

SUZUKA あとは、日本で味わったことない人数と思う。バックヤードから全て、ステージ立った時も全部がヤバーみたいな。やば~です。

KANON 心構え的には「(みんな)あんまり私たちのこと知らないだろうけど、かましてやろうぜ」みたいな感じで。「4人が楽しんでやれば、いっぱいつかめるやん」っていう感じで行ったのに、私たちのことを知っているお客さんが多くって…そこにまずびっくりして興奮した感じです。

そこがLAであれ、日本であれ、楽しんでパフォーマンスしよう、という雰囲気が伝わってきます。気負いがない、というか。

MIZYU もちろん、一世一代のチャンスだとは思ってましたけど、だからこそ、楽しもうって。

SUZUKA ホンマにずっと青春っていうものについてメッセージを発信し続けていこうと。今を全力で楽しむこと、生きることが青春やって。青春って葛藤も、もちろんあると思うけど、葛藤をしつつも、いい作品を作ってライブパフォーマンスを準備して、あとは本番を全力で楽しみまくるっていう。それが、お客さんとのいいグルーヴを生んで、本当に気持ちいいので、多分、4人ともそれを大事にしてるんですよね。

RIN どっちもどっちの良さがあるけど、LAのライブで曲振りを先にされちゃったことがあって(笑)、ハチマキを使う曲があったんですけど、アメリカのファンの勢いと熱意が強すぎて、ハチマキを持った瞬間に、SUZUKAが曲振りする前に、前のめりすぎて先に曲名、言われちゃって。前のめりな気持ちはうれしくて、最高だけど、曲振りは先にしないでほしかった。(笑)

SUZUKA もう息をのむ沈黙のとこから、さあ行こう、みたいな真剣な瞬間に、先に「『試験前夜』!」って言われて。(笑)

KANON 結構、声デカかったよね。(笑)

MIZYU 自由だなと思いました。(笑)

RIN でも、ライブって楽しいなっとも感じました。(笑)

でも、ちょっと…空気読んでほしいですかね。(笑)

メンバー全員 ちょっと読んでいただけたら幸いです。(笑)

ニューヨークでの初ステージ。観客には何を感じてほしいでしょう。

RIN 海外での全てのステージで、私たち、「We are from Japan !」って言ってやってるんですね。日本の良さだったりとか、私たち日本の若者にすごいエネルギーがあるんだよっていうことを誇りを持って、伝えたい。日本ってすごく小さな島国だし、アメリカに比べたら全然スケールちっちゃいかもしれないけど、でも、その中には素晴らしい才能がたくさんあって、私たちだけじゃなく昔からあるカルチャーも含め、とにかく日本の良さ、そして私たちのパワーを感じてほしいな、って思います。

SUZUKA 4人を見て、新しさを感じてほしい。新しい概念系のアーティスト、キター! みたいな感じで見てほしいなって。やっぱり私も8年やってるので、そこには、すごい心のついた本物を感じてほしいなって思います。だからこそ、やっぱいいパフォーマンスをしなきゃいけないですし…。そう“新しい概念系アーティスト”。ぜひ(記事の)見出しに。(笑)

あははは(笑)。はい、見出し、決定で。

KANON 今まで海外で何回かライブをしてきて、本当に、パフォーマンスは言語が関係ないなって思って。4人がやってきたものは間違いないし、4人が楽しんでいれば、それですごく伝わると思うので「それが私たちなんだよっ!」ていうのをしっかり見せつけるので、それで受け取ってほしいなと。

なるほど。「私たちを見せつけるので、受け取ってほしい」…。見出しそっちになりました。(笑)

SUZUKA いやだ! 概念系アーティストがいい!

メンバー全員 爆笑

MIZYU (質問)何でしたっけ。(笑)

ライブで何を見せたいか。

MIZYU やっぱ、音楽フェスじゃないですか。私たちは振り付けも全部自分たちで作っていて、その曲を100%余すところなく届けるパフォーマンスをするので、耳もだけど、目でも感じてほしいし、4人のエネルギーを丸ごと感じ、受け取ってほしいな、と。

「4人のエネルギーを丸ごと受け取ってほしい」。見出しです。

RIN 見出しが更新されていく。(笑)

今回のフェスを経て、この先の新しい学校のリーダーズ、はどうなっていくでしょう。この先の目標は。

RIN 新しい土地でライブをしていくことは、普段会えないファンとか、私たちを知る予定じゃなかった人に出会えたり、それがきっかけで私たちをもっと好きになってくれたり。そんな人たちが、まだまだ世界中にたくさんいるので、いろいろな土地に行って、いろいろな人に見てもらいたいです。パフォーマンスを生で見たら絶対に虜(とりこ)にさせる自信が私たち4人にはあるので。

SUZUKA 今を生きる若者の4人として、2023年、日本と世界っていう部分で新たな切り込みをどんどん入れていきたいなと思います! この4人で、社会的なメッセージとかじゃなくて、ただただ自分らしく自由にはみ出していって楽しもうぜみたいな部分を、みんなとたくさん共有していけたらなって思います。

KANON 今までも、新しい曲ができたら4人で向き合って、新しい土地に行ったら4人で首を集めてやってきたので。今年も来年も、たくさん海外に行くと思うし、同時に日本でもライブが決まっていて、結局、その都度4人で全力で楽しんでいくんだと思います。その間にまた、新しいものが作り上げられたらいいなって。

MIZYU 4人がただただ好きなもの、夢中になれるものを作り上げてきた8年間だったので、これからもそれを更新していきたい。ここ最近、私たちが作ってきたものを楽しんで見てくれる人が急激に増えたことを感じるので、それをもっと世界にも膨らませたい。4人が本当に楽しいって思うことを世界にも楽しんでもらえたら、また新しいものができると思ってます。

最後に、ニューヨークに住んでいる日本人にメッセージをお願いします。

SUZUKA ニューヨークって個性ばっかじゃないですか。だから個性を持って、ニューヨークで意味分からんくらい、はみ出してしていこうぜって、ことですね!

【音楽フェス「Head In The Clouds」の模様】
(いずれも5月21日、ニューヨークのForest Hills Stadium in Queens(photo by @estherjy.kim 88rising headinthecloudsfestival))

新しい学校のリーダーズ

完売となった音楽フェス「Head In The Clouds」の2日目に登場した新しい学校のリーダーズ。激しいダンスパフォーマンスで会場を沸かせた=5月21日、Forest Hills Stadium in Queens(photo by @estherjy.kim 88rising headinthecloudsfestival)

完売となった音楽フェス「Head In The Clouds」の2日目に登場した新しい学校のリーダーズ。激しいダンスパフォーマンスで会場を沸かせた

大歓声の下、大盛況に終わったライブ=5月21日、Forest Hills Stadium in Queens(photo by @estherjy.kim 88rising headinthecloudsfestival)

大歓声の下、大盛況に終わった音楽フェス

 

新しい学校のリーダーズ 職業:4人組ダンスボーカルユニット
個性と自由ではみ出す4人組ダンスボーカルユニット。自称“青春日本代表”。パワフルなダンスを武器に、全曲メンバー振り付けで構成されたライブが、おでんの中の大根より熱いと支持され、アジアのカルチャーを世界に発信するレーベル88risingより2021年世界デビュー。それ相応のざわつきを生み出し、SNSなど総フォロワー数は1000万人Over! 20年にリリースした「オトナブルー」が23年に入りヒット。MV再生回数は2000万回を超え、TikTok関連動画再生数25億回を超える。今年10月には東京体育館で初となるアリーナ公演が決定。

【新しい学校のリーダーズ・オフィシャルホームページ】leaders.asobisystem.com/

【新しい学校のリーダーズフィシャルSNS】
Twitter:twitter.com/japanleaders
Instagram:instagram.com/japan_leaders/
Facebook:www.facebook.com/japanleaders
TikTok:www.tiktok.com/@japanleaders
You Tube: www.youtube.com/@ATARASHIIGAKKO
Official LINE:lin.ee/xLoYyxG
note:note.com/8304leaders

 

〈インタビュアー〉
高橋克明(たかはし・よしあき)
専門学校講師の職を捨て、27歳単身あてもなくニューヨークへ。ビザとパスポートの違いも分からず、幼少期の「NYでジャーナリスト」の夢だけを胸に渡米。現在はニューヨークをベースに発刊する週刊邦字紙「ニューヨーク Biz!」発行人兼インタビュアーとして、過去ハリウッドスター、スポーツ選手、俳優、アイドル、政治家など、1000人を超える著名人にインタビュー。人気インタビューコーナー「ガチ!」(nybiz.nyc/gachi)担当。日本最大のメルマガポータルサイト「まぐまぐ!」で「NEW YORK摩天楼便り」絶賛連載中。

(2023年6月17日号掲載)

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