〈コラム〉中川扶二夫 「逃げない、がKeyword」第20回

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ノミ(飲み)ニケーションが大切

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部下との会食で。右端が筆者

紅葉が素晴らしい季節となりました。秋の夜長を皆様どうお過ごしですか。秋の味覚を楽しむべく食事会や飲み会が続いている方も多いことでしょう。ところで、会社関係の方との飲み会は好きですか? 上司と部下、先輩と後輩、あるいはお客様との会食、様々な機会があるはずです。この「ノミ(飲み)ニケーション」には賛否両論あるものの、私は好きです。
仕事場では皆、鎧を着て戦っているようなものなので、飲み会で鎧を脱ぎ本音で語り合うことのできる場は大切です。特に後輩にとっては、仕事中にはなかなかじっくり話すことができない先輩と2時間もの間、本音でたっぷり話すことができる貴重な場なのです。話し合えるだけでなく、先輩から何かを盗むことができる貴重な時間でもあります。先輩から何かを「盗む」事、これはとても大切です。教えてもらうことを待つのではなく、意識して盗む、つまり「気づき」なのです。上司からの教えを待っていては成長しません。例え懇親会的な飲み会の場であっても、自ら意識して先輩から何かを学んでやろうという姿勢が大切です。

さて、それでは先輩や上司の場合はどうか。大事なことは、上司が部下を飲みに誘うということです。部下を褒める事は会社内でも簡単にできます。しかし、失敗を叱り、更に「失敗は成功の元」と理解させるのは容易ではありません。こんな時に「ノミニケーション」はとても有効です。常日頃から、お茶を飲んだり食事をしたり、意識して部下とコミュニケーションを図っていないと、いざという大切な話の時に本音で話し合えることはできませんが、出身地、趣味、好きなプロ野球チーム…、回を重ねるごとに話題も増え、話が弾みとても楽しい場となります。このように楽しくコミュニケーションが取れるようになるまで、部下との会食から逃げてはいけません。それと、会食には回数だけでなくタイミングも大切です。部下を贔屓せず、均等に誘ってあげてくださいね。
(次回は11月第4週号掲載)
nakagawa-new〈プロフィル〉 中川扶二夫(な かがわふじお) 広島県出身。1988年にニューヨークに一人で渡り起業。在ニューヨーク25年。この間にアムネットをはじめ八つの会社(18拠点)を日米で立ち上げる。成功よりも失敗を肥やしに独自の「家族型経営」が世界で通用するかをチャレンジしている。現在、異業種進出を含め、アジア、南米、欧州へ の進出を計画中。

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