矢野顕子トリオ、結成10年NYライブ  国境を超えた演奏と歌声で魅了

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(左から)ウィル・リーさん、矢野顕子さん、クリス・パーカーさん=22日、イーストビレッジ(撮影:高橋茉)

シンガー・ソングライターでピアニストの矢野顕子さんが22日、毎年恒例となっているイーストビレッジJoe’s Pubでのライブを行い、結成10年になるウィル・リーさん(ベース/ボーカル)とクリス・パーカーさん(ドラム)とのトリオで、息の合った演奏を披露した。会場は満席で、演奏が終わるごとに観客から歓声が上がり、日米のファンを魅了した。

1980年代にリリースした「David」(ドラマ『やっぱり猫が好き』のテーマソング)から始まり、昨年末にリリースした新アルバムの「Soft Landing」や「Full Moon Tomorrow」を、独自の視点で変幻自在のピアノとテクノを融合したジャパンテクノポップスの傑作「Welcome to Jupiter」などを演奏。中盤に披露されたゴジラでおなじみ「モスラの歌」のアレンジは、ゴジラの鳴き声と演奏を合わせた、オリジナリティーあふれるパフォーマンスで、一番の盛り上がりをみせた。

また、アラン・トゥーサンの「With You In Mind」や、レッド・ツェッペリンの「Whole Lotta Love」、ダニー・ハサウェイの「Someday We’ll All Be Free」といった名曲もカバー。矢野さんのライブに何回も来ているというニューヨーカーの男性は、「(これらの)曲を聴くと若い日のことを思い出して、ノスタルジックに浸って泣きそうになる」と話した。

最後は、自身のオリジナルでアップテンポな「ラーメン食べたい」を披露。ユーモアあふれるMCと共に世代と国境を越えた演奏と歌声で、観客を“矢野ワールド”に誘い、“エンターテイン”した。

(2018年4月28日号掲載)

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