〈コラム〉ファイナンシャルアカデミー代表 泉正人「社会人のための資産運用」第31回

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「変動費と固定費の浪費」 発見するには家計簿をつけよう

私たちの財布から出ていくお金(支出)は、「変動費」と「固定費」の2種類に大きく分類されます。変動費とは、食費や日用品費、衣服費、交際費など、毎日のように使う、金額が一定していない支出のことです。一方、固定費とは、家賃や住宅ローン、生命保険料、通信費など、毎回金額がおおよそ一定している支出のことをいいます。
さらに、変動費と固定費は、それぞれ「価値」の大小に応じて、払った金額と同様の価値がある「消費」と払った金額以下の価値しかない「浪費」の要素に分けられます。「消費」については、ものやサービスと、出したお金の価値がつり合っていると考えますから問題はないのですが、「浪費」は、出したお金に比べて、ものやサービスの価値が低いムダな支出といえるのです。ということは、変動費と固定費の中にあるこの浪費を発見することが、支出を大きく減らすポイントとなっていきます。では、具体的にどのようにして浪費を発見すればよいのでしょうか?
皆さんにぜひおすすめしたいのは、お金の記録(家計簿)をつけるということです。お金を記録すれば、その使い方に間違いがあるかどうかを冷静に判断できるようになっていくと思います。ムダを省き、お金を貯めるためにも、変動費と固定費の状況を正しく把握する必要があると思います。
皆さんも、さらに財布の穴を小さくするためにも、シンプルな家計簿でよいので、お金の記録をとることをスタートしてみてくださいね。
(次回は11月第1週号掲載)

「お金の教養」〈プロフィル〉泉 正人(いずみ まさと) ファイナンシャルアカデミー代表、金融学習協会理事長。経済入門から資産運用までの幅広いファイナンシャル教育を行う。受講者が18万人の「お金の教養」=写真=プログラムをニューヨークでも開催。http://us.Financial.ac

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