〈コラム〉クレジットヒストリーなしに、いかにしてNYでアパートを借りるか 保証人は代行会社に依頼も可能

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タイチ不動産「不動産と住まい事情あれこれ」第55回

春から夏にかけてニューヨークの不動産業界は繁忙期を迎えます。転職や転勤、お子さまの通学の便のための転居など弊社にいらっしゃるお客さまの理由はいろいろです。
この時期一番目立つのは、親元を離れ大学入学を控えた学生たちや、卒業をして就職をする新社会人たちです。
彼らがアパートを借りる際に頭を悩ますのは、大家が入居申請時にテナントに提出を求めるクレジットヒストリーがないことです。大家の最大の関心事はテナントが家賃を確実に払うか否かです。大家に家賃の支払いは確実だと信じさせることがテナントには必要となります。そこでクレジットヒストリーなしに、いかにしてニューヨークでアパートを借りるかをお教えします。

(1)保証人

万が一、テナントが家賃を支払えないケースが生じた場合に、それを代弁する法的に拘束された保証人(Guarantor)を賃貸契約に加えることができます。それにより収入がない学生や経済的信用をまだ得ていない新卒者の信用を肩代わりできます。ただ、テナント自身が提出を求められる種々のドキュメント(雇用証明やタックスリターンのコピー、銀行残高証明書などの個人情報)を保証人も同様に求められるので、よほど親しい親族や友人である必要があります。また、保証人にはテナントに求められる収入条件(年収が家賃の40〜50倍以上)の2倍の年収が必要になるのもネックの一つです。

(2)保証人問題のための代行会社「Insurent」

だれもが悩む保証人問題を解決してくれる会社が「Insurent」(www.insurent.com)です。万が一、家賃未納が発生した際にこの会社が代弁するシステムです。付随してテナントが大家に提出する必要書類も減り、収入条件も通常の40倍から27.5倍と軽減することができます。ただ1カ月分家賃プラスアルファの費用が発生してしまいます。

(3)先払い

テナントにクレジットヒストリーが無い前提で、1年分の家賃を先払いするという方法もあります。これは市から税的優遇と引き換えにレントコントロール(家賃上昇率制限)を受けているビルでは使えない荒業です。
ともあれ、当地でアパートを最初に借りるということは一大事業で、事前に不動産エージェントとよく相談をしつつ入念な準備が必要となります。ただ、引っ越しも2度目3度目となれば、クレジットヒストリーも積まれ、信用も増えて随分楽になると実感できます。

◇ ◇ ◇

不動産エージェントとの相談する際には、物件数を多く保有し、日本でのクレジットも考慮してくれるなど来米間もない日本人に合った入居審査を行うエージェントがお勧めです。
(タイチ不動産 茂古沼孝)
(次回は8月第3週号掲載)

〈記事提供〉タイチ不動産 228 E 45th St. Suite 1800, NYC TEL:212-983-7000 www.taichirealty.com 短期アパート

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