〈コラム〉ファイナンシャルアカデミー代表 泉正人「社会人のための資産運用」第40回

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クレジットカードについて   利用明細でお金を正確に管理

一般的にクレジットカードといえば、使った額が把握できずムダ遣いが増えてしまうという、貯蓄とは相反するイメージを持たれがちです。また、ある程度まとまった金額の買い物をするときにしか使わないのが一般的だと思います。ですが、カードの明細にすべての買い物の履歴が残るので、いつ、どこで、何を買ったのかが一目瞭然です。
日々の小さな買い物については、現金で支払っている人が多いと思います。このとき、現金の精算できちんとお金の管理ができるのなら、もちろん問題はないのですが、どうしても「使途不明金」が出てきてしまうという人には、すべての買い物を1枚のクレジットカードですませるという方法があるのです。
ここでポイントになるのは、あくまでクレジットカードは1枚のみ使うということです。2枚、3枚と分散して利用すると、お金の管理が面倒になります。また、この方法は、こまごまとしたお金の管理の手間を徹底的に省きたいという人に適しています。しかし、カードが手元にあるとついつい収入以上の買い物をしてしまうと感じている人や、分割払いやリボ払い、キャッシングを使用してしまうという人にはおすすめできません。これまでどおりレシートを集めて、家計簿につける方法を実践するのがよいでしょう。
このように、日々の小さなお金からクレジットカードを使い、利用明細を記録することで、お金の使いみちを正確に、かつ手間をかけることなく把握することができるようになります。とはいえ、「これからお金を貯めていこう」との前向きな意欲を持たれる人には、自分自身にお金を管理する意識づけを徹底するために、あえて、お金を使うたびにレシートをもらうという行動を起こし、それを習慣化させることをおすすめしたいと思います。皆さんもご自分に合った方法で、ぜひ実践していってくださいね。
(次回は8月第1週号掲載)

「お金の教養」〈プロフィル〉泉 正人(いずみ まさと) ファイナンシャルアカデミー代表、金融学習協会理事長。経済入門から資産運用までの幅広いファイナンシャル教育を行う。受講者が32万人の「お金の教養」=写真=プログラムをニューヨークでも開催。http://us.Financial.ac

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