〈コラム〉接客業の皆さんから学ぶこと

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息子の友だちの、くれはちゃんが作った雪だるま。鼻は人参ですって

ゆき姐のHappyに生きまっしょい! 第47回目

3月になり、やっと暖かくなったと思ったら寒くなったりの東京ですが、NYの皆様いかがお過ごしですか?
そんな寒い日の朝、中央線に乗って新宿に着くと、「本日も外はとても冷えております。風邪などひかないようお気を付けください。では、今日も気を付けて行ってらっしゃいませ」との優しそうな男性の声の車内放送。思わず、「はい、気を付けて行って来ます」と心の中でつぶやきながら降りましたが、ちょっとしたことで心は和むってもんですね。
そうそう、先日イトーヨーカドーのイート・インでたこ焼きを買ったら、たこ焼きを渡してくれた若い女性の店員さんが優しい笑顔で、「ありがとうございました。美味しく召し上がれますように」ですって。これも、なんだかニッと頬がゆるみました。きっとその店はお客さんに対してみんなそう言うようになっているのでしょうが、よくぞその言葉を見つけたものだと感心してしまいました。
店で感心したことと言えば、名古屋駅の新幹線のホームには立ち食いきしめん屋さんがありまして、ここのきしめんがとても美味しいので、私は時間がギリギリであったとしても何が何でも食べに行きます。で、先日は時間が10分ほどしかなかったにもかかわらず飛び込んで急いで食べたのですが、隣にいたサラリーマン風のアラフォー男子は、どうにもこうにも時間がなくなり、泣く泣くきしめんを残す羽目に。そしたらカウンターの中の店のご婦人がニッコリ微笑んで、「今度来る時まで取っておきますよ」ですって。もちろん本気で取っておくわけはないのでしょうが、店中なんともホンワカなムードが漂いましたよ。急いでいたそのお客さんも、「ごちそうさま、また来ます」ですって。こういう場面に出会えるとホント嬉しい。
そうそう、その後カレーきしめんを頼んだ男性がいたのですが、さっきの店のご婦人が、「紙エプロンをどうぞ」と渡していました。カレーきしめんは気を付けて食べても、いつのまにやらカレーが服に飛んで来たりしますからね。これもナイス・フォローでありました。
和む言葉や気づかいはコミュニケーションの潤滑油。
接客業の皆さんから学ぶことって多いな、と思う今日この頃です。    (次回は4月第1週号掲載)

(プロフィル)兵藤ゆき(ひょうどう ゆき)深夜ラジオのパーソナリティーを皮切りに、1982年テレビ界に進出。96年長男誕生後、夫の留学先であるNYで子育てを中心に生活。現在は、NYと日本を行き来し活動中。NYで見た参考になる子育てをまとめた本「子どもがのびのび育つ理由」など著書多数。新刊、NYでの英語体験を漫画とエッセーでまとめた「これで英語がちょっとできるようになりました。」(アスコム出版)も好評発売中。現在、テレビ、ラジオ、執筆などで活躍する傍ら、NYでの子育てや異文化体験の講演依頼も多数あり、全国に出向いて行っている。ストレスフリーをテーマにしたインナーなどのブランド「ゆきねえインク」を立ち上げ、デザイナーとしても活躍中。小学校英語準認定指導者資格、チャイルドコーチングアドバイザー資格、ペット介護士資格、各種洋裁正教員資格を有する。

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