〈コラム〉ビザなどの最新情報

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H―1B申請開始

4月1日、米国移民局は2011会計年度の枠数制限付きH―1Bビザ申請の受け付けを開始しました。昨年同様、H―1Bビザの申請数は申請開始から1週間経っても、まだまだ制限数に至っていません。4月6日、バーモントサービスセンターは5日の時点で受領した申請数は9525件と報告しています。そのうち、6791件が学士号ケース分で、2734件が修士号以上のケース分でした。また、同センターは4月7日までに受領したすべての申請の受領日を4月7日とみなし、それ以降の受領分は実際の日付が受領日となります。プレミアムサービス申請においては、4月7日から審査が開始したと理解してください。
後の4月9日、移民局は約1万3500件の申請を受領したと報告しています。制限枠数は6万5000件です。うち約5600件が修士号以上のケース分でした。この総数はバーモントとカリフォルニア両サービスセンターの合計と思われます。
従業員のH―1Bビザを申請予定の雇用主は、雇用を決定次第、申請準備を開始してください。また、H―1Bビザへステータス変更を希望するF―1ビザの学生には、10年10月1日に開始する2011会計年度まで滞在期間ならびにプラクティカルトレーニング(OPT)での就労期間の延長が保障されています。

空港でのスクリーニング検査の変更

4月2日、移民局は米国への外国人旅行者に対するスクリーニング検査方法の変更を発表しました。運輸保安局(TSA)は安全性をより強化する目的で米国へ入港するすべての国際航空便に対し、新たな改善策を実施し始めています。新たに導入されるスクリーニング検査は旅行者の国籍よりも機密情報を重視します。よって、監視の対象となっている14カ国の国籍保持者が国籍だけを根拠にスクリーニング検査にかけられるといったことが無くなるでしょう。
4月から空港の保安職員は保安データベースを使用し、詳細なテロ容疑者の機密情報、身体的特徴や渡航パターンなどからデータと一致する旅行者を確定するための監視を強化しています。
1月に導入されたアフガニスタン、アルジェリア、キューバ、イラン、イラク、レバノン、リビア、ナイジェリア、パキスタン、サウジアラビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエメンといった国々の市民、国籍者に対する必須のスクリーニング検査は、このデータベースを利用した新たな検査方法へ変更されます。この変更は、昨年のクリスマスに米国への入国を試みたナイジェリア国籍者による「下着」爆弾テロリスト事件があったためです。
(弁護士:リチャード A. ニューマン)
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過去の一覧
(「WEEKLY Biz」2010年4月24日号掲載)

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