ニューヨーク育英学園での行事

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幼児部年長組、小学部で福岡博士の特別講演
「自分の好きなことをどんどん調べていくと世界が広がる」

tokubetu_koen

福岡伸一博士の話に聞き入る子供たち

ニューヨーク育英学園全日制部門(ニュージャージー州イングルウッドクリフス市、岡本徹学園長)では3日、青山学院大学教授・福岡伸一博士を招いて、幼児部年長組・小学部を対象の特別講演が行われた。福岡博士はマンハッタンにあるロックフェラー大学に客員研究員として滞在している。
講演はスライドに映された美しいチョウの写真の話から始まった。「このチョウが生息するニューギニアにいつか行き、本物を見てみたい」
幼少期の博士はこのチョウとの出合いから、昆虫への興味が広がる。次にその昆虫を見るための顕微鏡を開発したオランダ人のレーウェンフックに興味を抱く。そして彼の住んでいたオランダのデルフトを訪れる。そこで、今度はオランダ人画家であるフェルメールの絵画に心を奪われる。そして彼の絵画を追い、世界中を旅することとなる。さまざまな経験を通し、現在の大学の化学・生命科学科教授という職を得るに至ったという。
博士からの「自分の好きなことをどんどん調べていく。一つのことに興味を持つとそこから次々に世界は広がる」という話は園児、児童にとって心に響く強いメッセージとなったようだ。
最後の質疑応答の時間では「チョウはどれくらい生きるのですか」「チョウにも血管はあるのですか」「同じ種類のチョウはみんな同じ模様をしているのですか」といったチョウの質問だけでなく、「博士である福岡先生にとっての先生はいるのですか」など思わず博士をうならせるような質問が会場を飛び交った。
この講演を通して、子供たちは奥の深い「科学者としての見方、生き方」を学び育むことができたようだ。
〈情報・写真提供〉ニューヨーク育英学園、www.japaneseschool.org
(「WEEKLY Biz」2014年2月22日号掲載)

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