NY市で“産後に休める母親”増加

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有給育休の利用拡大で職場復帰にも変化

ニューヨーク市で、出産後に有給休暇を取得する働く母親が増えていることが、市保健局の新たな調査で分かった。2018年にニューヨーク州の「Paid Family Leave(有給家族休暇制度)」が導入されて以降、産後に有給休暇を取得する人の割合が上昇し、同じ職場へ復帰するケースも増えているという。

調査によると、妊娠中も働き、出産後に職場復帰を予定していたニューヨーク市民のうち、有給の産後休暇を取得した割合は、制度導入前の約3分の2から、2022年には約4分の3まで増加した。復職率も、制度導入前の80%から84%へ上昇している。

ニューヨーク州のPaid Family Leave制度では、一定条件を満たした従業員に対し、最長12週間の有給休暇が保障される。現在は給与の67%が支給対象となり、2026年の上限は週1,228.53ドルとなっている。


■ 一方で“利用格差”も課題に

一方、調査では利用状況に格差があることも明らかになった。民間保険加入者や白人・アジア系住民の利用率が高い一方、低所得層やMedicaid利用者、ラティーノ系住民では取得率が低い傾向が続いている。

専門家は、低賃金労働者の場合、給与の一部支給では生活維持が難しいことに加え、小規模事業者や“オフ・ザ・ブック(非公式雇用)”で働く人々に制度情報が十分届いていない可能性を指摘している。

また、産後の有給休暇は、産後うつの減少や母乳育児率の向上、産後健診受診率の改善など、母子の健康にも関連するとされている。

全米では依然として連邦レベルの有給育児休暇制度が存在せず、ニューヨーク州の制度は全米でも先進的な取り組みの一つと位置づけられている。

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