〈ピープル〉ジャズ・ボーカリスト 清水周平さん

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メトロポリタン・ルームで大喝采

さらに大観衆の前でスポットライト浴びたい

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しみず しゅうへい 1989年京都府生まれ。甲陽音楽学院ジャズボーカル科卒業。現在、ニューヨークのジャズ・クラブで歌手活動を続けるほか、ゴスペル「Reverend Billy & The Stop Shopping choir」にも所属。

「ニューヨーク・マガジン」や「タイムアウト・ニューヨーク」など、数々の有名誌で“ナンバーワンジャズ・キャバレー”と賞される、「メトロポリタン・ルーム(metropolitanroom.com)」。伝説のシンガーを多数輩出したその老舗クラブで2月20日、大喝采を浴びた日本人がいた。清水周平さん、25歳。現在ニューヨークを中心に活動する、ジャズ・ボーカリストだ。
「音楽に興味を持ったのは小学生の時」と、清水さんは語る。窓際でよく歌を口ずさんでいた彼に、教師が合唱団への入団を勧めたことから、彼の音楽人生が始まった。
高校1年生の時、ソニー・ミュージック主催のオーディションに初めて参加し、1000組の参加者の中からファイナリストに勝ち残る。同社の新人開発セクションでトレーニングを受けたことで音楽への探究心はさらに広がり、その後も数々のオーディションで脚光を浴びた。世界規模の歌唱コンテスト「ボイス・オブ・マクドナルド2007」日本大会では、ベストパフォーマンス賞、ソニー・ミュージック賞を受賞。輝かしい経歴を持つ清水さんだが、実は一度、歌をやめることを決心した経験がある。
「20歳でプロとして稼げていなかったらやめる、という自分への決め事もありましたし、企業から音楽の方向性を一方的に押し付けられることも苦痛でした。純粋に歌を楽しめなくなり、つらかったですね」と当時を振り返る清水さん。専門学校卒業後は一切音楽から離れ、3年間介護士として勤務した。
しかし、米国で活躍する日本人ブロードウェー・プロデューサーに刺激を受け、2013年に渡米。友人に頼まれて人前で歌ったことをきっかけに、再び音楽の魅力に取り付かれた。
現在は、「Toshi’s Living Room(toshislivingroom.com)」や「メトロポリタン・ルーム」で定期的にライブを行う清水さん。挫折を経験した彼の歌声はさらに深みを増し、強く、聴衆を引き付ける。
「日本と違って、米国では『良い・悪い』といった感想がはっきりとお客さんの顔に出ます。それが楽しく、やりがいにもつながりますね。将来の夢はさらに大きな会場で、大勢の聴客の前で、スポットライトを浴びて演奏をすることです」
ボイストレーニングの講師としても活動
現在、清水さんは出張型ボイストレーニングの講師としても活動中。発声矯正を中心に、生徒が自らの持ち味を生かし、心から歌を楽しめるような指導を行っている。
清水周平〈連絡先〉【電話】646-612-3255【Eメール】new.bp.haguki@gmail.com【Facebook】www.facebook.com/shuhei.shimizu.583?fref=ts
(「WEEKLY Biz」2014年3月15日号掲載)

 

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