〈コラム〉ファイナンシャルアカデミー代表 泉正人「社会人のための資産運用」第7回

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余裕とは 必要なのは「お金をコントロールする力」

「お金のことは余裕がができてから考える」と思っていた時期が、私にはありました。
資産運用や投資には元手となる貯金が必要です。しかし「余裕ができてから」という考え方では結果的に、余裕を生むことができないという現実を知りました。
私はかつて「自分に余裕が無いのは収入が少ないせいだ」と考えていて、貯金や資産運用などは収入が増えてから考えればいい、と思っていたのですが、実際に収入が増えても一向に余裕が出来なかったのです。
英国の学者・パーキンソン氏が唱えた法則に「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する」というものがあります。
収入が増えれば余裕ができる、と思っていても、お金への接し方を変えなければ、支出もその分増えてしまって、結局、いつまでたっても余裕は生まれないんですね。
目の飛び出るような高収入を得ているスターが破産の危機に陥っている、というようなニュースをたびたびお聞きになることがあると思います。
余裕を生むために必要なのは「高収入」ではなく「お金をコントロールする力」です。
たとえ、余裕がなくても、お金について勉強し、「お金をコントロールする力」を身につければ、その状況から抜け出すことは可能なのです。
次回は、お金を貯める方法についてもう少し具体的なお話をさせて頂きますね。お楽しみに!
(次回は9月1日号掲載)

「お金の教養」〈プロフィル〉泉 正人(いずみ まさと) ファイナンシャルアカデミー代表、金融学習協会理事長、神戸夙川学院大学客員教授。経済入門から資産運用までの幅広いファイナンシャル教育を行う。受講者が18万人の「お金の教養」=写真=プログラムをニューヨークでも開催。http://us.Financial.ac

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