日本製の化粧筆、米国に進出

0

製造卸メーカー「貫盛堂」
IZUMIビジネスソリューションズが支援

0215Waterview_kanseido2

「Em-Cosmetics」の商品として開発された「貫盛堂」の化粧筆とオガスタス・今泉・江利子氏=提供写真

「日本の優れた技術や商品の国際化」をテーマに、中小企業の海外市場開拓を支援する「IZUMIビジネスソリューションズ」(本社:ニューヨーク、代表:オガスタス・今泉・江利子氏)。同社が海外進出を支援した、広島熊野筆の製造卸メーカー「貫盛堂」(本社:広島県安芸郡熊野町)の化粧筆が化粧品大手「ロレアル」(本社:フランス・クリシー)に採用された。この筆を新ブランド「Em-Cosmetics」の商品として開発、昨年12月から米国での販売が開始されている。
同ブランドをプロデュースしたのは、動画投稿サイト「ユーチューブ」に毎月アップされるメーク動画が400万人以上の世界中の若い女性にフォローされている弱冠26歳のメーキャップアーティスト、ミシェル・ファン氏。昨年8月からウェブサイトで商品を販売。12月には、自身が筆の性能を試して直接配合を指示して作らせた貫盛堂の化粧筆も販売開始した。現在、欧米では、動物愛護を背景に、若い女性の間で動物の毛を全く使わない化粧筆の人気が急上昇中。そんな中で、業界で話題の新ブランドに熊野筆の伝統を受け継ぐ「貫盛堂」の最高級ナイロン繊維の化粧筆がマッチした。
「米国の化粧品業界に何のつても無かった当社が、世界最大級(化粧品会社)のロレアルとのベンダー契約を成功させるまでには、さまざまなドラマがありました」と振り返るのは、「IZUMIビジネスソリューションズ」社長のオガスタス・今泉・江利子氏。一度契約をしたベンダーとは長年にわたる取引をするといわれるロレアルだが、その分、契約は狭き門。今泉氏率いる貫盛堂アメリカチームは、米国ロレアルの最高経営責任者(CEO)に直接電話をしたり、コンタクト先を探すために化粧品業界の会合に参加したりと、ありとあらゆる機会を利用して一から交渉の場をつくり上げた。契約後も、5カ国以上の多国籍人種からなるチームとの頻繁な交渉、ロレアルの部門間のコミュニケーションの壁を乗り越えてのスペック作りから納品までの補佐と、日系企業にとってネックとなるさまざまな障壁を取り除くことで、世界に「貫盛堂」の実力を示せるように支援したという。
「米国での顧客開拓には長い時間がかかり、なかなか一筋縄ではいきませんが、必ず契約につながる道はあります。今回の『貫盛堂』の成功が多くの日系企業のアメリカ進出への応援になれば」と、今泉氏は語る。

 

0215Waterview_kanseido1

(左から)メーキャップアーティストのミシェル・ファン氏、貫盛堂アメリカチームメンバーのスティーブ・ファウラー氏、貫盛堂の尺田荘一社長、IZUMIビジネスソリューションズ代表のオガスタス・今泉・江利子氏=同

◇ ◇ ◇
なお、今泉氏は別会社Waterview Consulting Groupの代表として日系企業に企業研修、コーチング、HRコンサルティングを提供する事業も行っている。
〈情報〉IZUMIビジネスソリューションズ【電話】914-433-1447【ウェブ】www.izumibusiness.com/
(「WEEKLY Biz」2014年2月15日号掲載)

Share.