赴任先で必須! 1対1で話ができる存在

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〝トランジション〟(6)1on1コーチング

「対話で変える!」第26回

こんにちは。COACH A竹内です。私は2001年、前職時に駐在員としてダラスに赴任しました。赴任前、日本の上司から、「君は図太いから、現地で楽しくやっていけるよ」と明るく送り出され、この機会を得たこと自体を素直に喜んでいました。

しかし、いざ赴任してみると、余裕は一瞬で消え去りました。当時の職場は外資系コンサルティングファームで、日本人は私だけ。クライアントもほとんどが現地のアメリカ人で、英語も思うように通じませんでした。

特に苦労したのは、職場の現地チームメンバーといかに関係を築くか、受け入れてもらえるか、でした。前任の駐在員たちも苦労したと聞いていました。しかし、日本本社では現地の状況を正確に把握することに価値を見出せず、人間関係の構築といったことは赴任前研修等でも扱われることもなく、日々試行錯誤を続けるしかありませんでした。

その後、周囲に理解してもらい、助けてもらうにはこちらから貢献していくしかない、という原点に気づいた時には、赴任後半年が経過していました。そこから少しずつ周囲に認めてもらえるようになりましたが、牛歩のようなスピードだったように思います。

もし、あの時に1対1で話ができる存在がいてくれれば、「自分が周囲からどう見えているのか」という視点をより早く得られたのではないかと思います。そして、どう自分を変えていけばいいのかという命題に対する選択肢にもさまざまな視点で考えることができ、変化のスピードも速くできたはずです。

コーチは、大きな環境変化やチャレンジに直面しているクライアントが必要とする「その瞬間」に1対1の対話をする存在です。そこから異なる視点を得て行動をおこし、フィードバックを受けるサイクルを繰り返すことで、クライアントが真の「グローバルリーダー」になる能力開発が可能になります。そして、本来のミッションを達成する時間を大幅に短縮することができるのではないでしょうか。

あらゆることにスピードが求められる今、赴任期間が限定されている駐在員も、現地でいち早くパフォーマンスを発揮できなければ、大きな機会損失となります。
変化に富む時代だからこそ、リーダーおよび組織の開発スピードを上げ、かつ継続するために、コーチングを導入する企業が増えているのでしょう。

「COACH A」竹内 健【執筆者】
竹内 健(たけうち・たけし) エグゼクティブ・コーチ(COACH A USA 取締役 CFO)
PricewaterhouseCoopers LLPにて異例の日米5都市を異動しつつ、公認会計士として日米欧の企業や経営者を20年近くサポート。その経験を通じ、ソリューションの提供だけでなく対話を通じた人や組織への投資があってはじめてクライアントのパフォーマンスが継続的に発揮されることを痛感。これまた異例の会計士からの転身をはかり現職。

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