米国の不妊治療─皆さんは、いつ妊娠したいですか?─

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妊活のとびら NY不妊治療ストリーズ 第22回(最終回)

当クリニックに来てくださる日本人患者様の約半数は、これまでにも日本で不妊治療の経験がある方。日本での治療について伺うと、「2年半、人工授精を10回以上行ったけど妊娠しなかった」「35歳を過ぎ、タイミング法から始めたけど…」「まだ20代だし、そのうちできると医師に真剣に取り合ってもらえなかった」「次のステップとして体外受精に挑戦することを決めたが、予約が1年先までいっぱいで結局受けられなかった」など、実に悩ましい話が多い。現に、日本での治療に悩みを抱く方や、代理出産や卵子提供をお考えの日本の方から問い合わせを受けることも増えた。

◇ ◇ ◇

不妊治療において、闇雲に時間とお金を費やすことだけは避けるべきである。ご存知の通り、不妊治療は、特に女性にとっては年齢という時間との闘い。たとえ不妊治療を始めたばかりだとしても、年齢に応じた治療、自分に合った治療を受けなければ、妊娠成功への道のりは果てしなく長いものとなる。今回は、患者様の実際のご意見を参考に、日本とアメリカの不妊治療の違いについてご紹介する。

効率重視の米国

米国は何かと効率性を求める国。段階を踏んで治療を進める日本とは違い、「早い段階で、効果の高い治療を試すことが結果的に時間とお金の節約になる」というのが米国不妊治療の考え方である。

それゆえ、米国では年齢や検査結果によっては体外受精(IVF)や顕微授精(ISCI)からスタートすることも多い。低刺激を推奨する日本とは逆に、体外受精の際には一人一人に合った排卵誘発を行い、より多くの卵子を採取し、より多く質の高い受精卵を作ることが基本。受精後は着床前診断(PGT─A)を行い、遺伝子異常のない健康な受精卵(胚)だけを子宮に戻すことで流産率の低下、妊娠・出産の成功率向上を目指す。

必要に応じて補助的治療も積極的に行う。卵巣機能が低下していたり、子宮内膜が薄く、それが原因で妊娠が継続しない場合などは、採卵や体外受精の前にまずPRP(多血小板血漿)療法を施し、排卵や着床のための下地を整える。前回=11月12日号掲載=ご紹介したサプリメントも、卵子の質やホルモン、受精卵の成長をサポートする重要な補助医療として、積極的に取り入れられている。

最善で最短の選択を

また、初診時の検査結果を基に、多様な治療オプションや成功率、費用など客観的なデータが“患者の知る権利”として医師より提示され、自身の意思で選択する。当クリニックでも、患者様一人一人に最適な治療プランをカスタマイズし提案している。その中には、日本ではまだ法的、倫理的に一般的ではない卵子提供や代理出産などのオプションが含まれることも少なくない。卵子の老化などに起因し自らの卵子での妊娠が難しい方にとって卵子提供は大変有効な手段だし、代理母出産は、LGBTQ+の方も含め、自らの子宮で妊娠・出産が難しい方にとって救いの手となる。ただ「子供を授かる」というゴールにいち早く辿り着くために、回りくどいことは省いた最善の術を尽くす、それが米国の不妊治療なのである。

日本で治療を経験した方にとっては、最初はその違いに戸惑われるかもしれない。だが、信頼できる医師やコーディネーターとの出会いがそれらの不安を払拭し、妊娠への最短の道標となってくれるだろう。

皆さまの”妊娠”という素晴らしい夢が1日も早く実現しますように。

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