卵子提供を受けるということ(2)

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妊活のとびら NY不妊治療ストリーズ 第9回

“子供を持つ”をいう夢を現実のものにするために、卵子提供や精子提供という手段を選ぶカップルは、米国では珍しいことではない。先天的な卵巣疾患や早発閉経などの後天的な問題、特に年齢に起因し、複数回の体外受精(IVF)を試みても成功しない、自身の卵子で妊娠することが難しい女性にとって、卵子提供はとても有効的な解決策となる。前回=9月14日号掲載=は、どのような方にとって卵子提供が有効なのか、卵子提供を受ける理由についてご紹介したが、今回は新鮮卵子と冷凍卵子それぞれのメリット、デメリットについてお話する。

新鮮なドナー卵子か冷凍卵子か

卵子提供を受けると決めた際、次に考えるのは「新鮮卵子」と「冷凍卵子」どちらを選ぶかということ。

新鮮なドナー卵子を用いた卵子提供サイクルでは、ドナーから採卵されると直ちに卵子提供を受ける女性(レシピエント)の夫かパートナー、または精子ドナーの精子と受精させ、最適なタイミングでその受精卵(胚)をレシピテントの子宮へ移植する(着床前診断=PGT─A=を受ける場合は胚を一旦冷凍し、解凍して移植)。一方、冷凍卵子はドナーから採卵すると、すぐに凍結保存。受精させる際に解凍し、その後は新鮮卵子と同様のプロセスを経る。

成功率が高い新鮮卵子

近年、凍結技術の向上はめざましいものがあるが、依然として新鮮卵子を使用する方が妊娠・出産への成功率が高い。その成功率は全米平均約53〜57%で、冷凍卵子に比べると12〜18%ほど高い。また、ドナーから採取された卵子全てを受け取る権利があり、複数個の胚ができる可能性も。多くの胚ができた場合には凍結保存し、遺伝的につながりのある2人目、3人目の妊娠にも期待することができる。

ただ、ドナーは厳正なスクリーニングを経て、健康な卵子を多く提供できると判断された者とはいえ、いくつ採卵できるか実際に採卵してみないと分からないのも事実。ドナー探しに時間を要することもあるうえ、ドナーの月経周期や投薬の反応によって卵子提供サイクルのタイミングがずれるなど、予定通りに進まないこともある。

コストも時間も節約できる冷凍卵子

冷凍卵子の一番のメリットは、やはりコスト面。新鮮卵子が通常約2万ドル以上(IVF費用除く)掛かるのに対し、冷凍卵子(6〜8個)は約1万〜1万6000ドル。また、すでにエッグバンクに保存されている冷凍卵子を用いるため、ドナーエッグを見つけるとすぐに卵子提供サイクルを始めることができる。

しかし、通常冷凍卵子は数個単位で購入するため、そのうち無事受精し、胚として子宮に着床する数や可能性を考えると、新鮮卵子に比べ決して成功率が高いとは言えない。また、PGT─Aを行う場合には卵子を一度解凍し、受精させた胚を検査した後、移植まで再び冷凍・解凍するため、胚の質劣化が危惧される。

 ◇ ◇ ◇

このように、新鮮卵子、冷凍卵子それぞれにメリット、デメリットがあり、自身の意向をはじめ時間的、経済的事情を考慮して慎重に選ぶ必要がある。次回は、ドナーバンクでのエッグドナーの選び方などについてご紹介する。

(次回は11月第2週号掲載)

 

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