〈コラム〉健康な心と体になるためには

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カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第174回

カイロプラクティックで体をリラックスするのも有効

1990年代、カリフォルニア大学(UCLA)で14人の教授が興味深い研究をしました。それは、どれだけ精神状態が体の免疫力に影響しているか、というものでした。教授たちは、実験対象の100人に対して、100文を用意して、各自が自分の過去に基づき現実的にその文面通りの状況を想像させました。そして、その際の血液検査を行いました。驚いたことに、全ての感情の変化に応じて、全ての血液検査のデータが違うことでした。血液検査のデータでホルモンバランス、脳内化学物質、血糖値などの値も見ることで、それが各自の免疫力にどのように影響することが分かります。この研究の結果をもとに、心と体の強いつながりがあることが証明され、それによってあることを“精神神経免疫学”と呼ばれるようになりました。

その後、さらに多くの“感情”と“体の免疫力”の関係が研究され、感情や精神状態が個々の健康に大きな影響を与えられていることが証明され続けています。

実際に考えてみると、引っ越しなどの環境の変化や転職、ホリデーシーズンなどストレスを感じやすい時に多くの人は病気や風邪などをひきます。さらに、がんなどの大病は慢性的に鬱(うつ)のような状態になっていると発症されやすいともされています。

「感情で免疫力や抵抗力が下がるなんてあるの?」と思われる方もいるかもしれません。脳科学では、白血球や免疫力をサポートするホルモンや他の脳内化学物質に影響されていると研究されています。例えば、人が恐れとストレスを感じた時、脳は“危機”があることを体に伝えます。血圧が上がるホルモンが放出され、筋肉がいつでも起動できる信号が送られることで、硬くなります。そして、いつでも攻撃できる状況に体をします。このストレスホルモンは逆に、病気に対する抵抗力を抑えてしまいます。この抑制される信号が続くことで、脳にだけでなく、心臓や消化器系の臓器にもダメージを与えるようになり、胃潰瘍や消化不良、高血圧や精神的なイライラなどの症状や病気をもたらします。

カイロプラクティックの治療は、体をリラックスさせる効果があり、脳のストレスホルモンを軽減させます。遺伝や食生活、虚弱体質といったもともとの要因もありますが、それ以上に、感情が健康を左右させるのです。前向きな健康的な感情を持てるように私たちは日々努力していかなければなりません。そのためには、前向きに考えられるように気持ちのトレーニングをすること、オンとオフを区別させリラックスするように努力すること。そのようになれる自分を作ることのお手伝いができるのもカイロプラクティックの利点です。

(次回は2月23日号掲載)

MikaIshitani〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷カイロプラクティッククリニック院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞。2015「Bergen’s Top Chiropractor」受賞。

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