〈コラム〉腰痛になる姿勢とは?

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カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第199回

家に居ることが増えると、必然的に座っている時間も長くなるのでは? さらに、自宅勤務で仕事をすることになると、オフィスにあった適切な机や椅子がない場合もあるかもしれません。腰痛になる姿勢とは、丸まって座っていること!です。長時間座っていることは腰痛の原因になります。さらに、適切な机や椅子の環境が整っていない場合は余計に背骨に悪い影響を及ぼします。柔らかいソフトな椅子よりは、硬めの椅子の方が腰に掛かる負担は軽減します。ただ、硬過ぎる椅子も良くありませんので、木やプラスチックの椅子の場合は、座布団のようなクッションを下に引いた方が腰への負担は軽減します。ここで、一つ絶対的に覚えていてほしいことは、“丸まらない”ということです。もともと、姿勢が悪い方は丸まっている方が楽だと体が勘違いしています。しかし、猫背になって丸まっていると、必要以上な負担が腰、背骨、そして首に掛かります。丸まっていることで、椎骨への負担は増すとともに、椎間板にも多大な負担を掛けています。頭の位置が5センチ(約1.97インチ)前に出ているだけで、頭の重さが20倍もの負担になるとごぞんじでしたか?

姿勢を良くする簡単な練習
(1)壁に背を向けて立つ
(2)頭の後ろ、肩の後ろ、お尻、かかとを壁に着ける(頭や肩の後ろが付かない場合は、無理をせず、なるべく後ろへ壁に付けるように努力する)
(3)手のひらを広げて、手のひらは前に向けて、手の裏は壁に付ける(全部の指の先まで壁に付くようにする)
(4)腹筋を引き上げる(おへその下のを引き上げるような気持ち)
(5)お尻の筋肉を引き締める(お尻の穴を締める感覚で)
(6)腿の筋肉を引き締める(膝のお皿を上に上げる感覚で)

この姿勢を保ち、1分間壁立ちの練習をする。壁立ちの練習をしている際、呼吸法も練習してください。鼻から3秒で息を吸う。口から7秒で息を吐く。最後まで息を吐ききることで腹筋に意識がいきます。おへそが背骨にくっついていく感覚で練習してみてください。

 ◇ ◇ ◇

筋力が少ないと姿勢を正しく保ちにくくなっています。特に、座っている時に、どうしても丸くなってしまう方は、腰を支えるクッションを腰と椅子の間に当てるようにすること。さらに、タオルを三つ折りくらいにしてお尻の下、特に坐骨の辺りに置いて座ると骨盤が立っているイメージで座れるので、腰が丸まりにくくなります。

少しの心掛けで、腰痛の原因は軽減されます。ぜひ、いつも“丸まらない”ことを念頭に置いて、健康に過ごしていきましょう。

(次回は5月23日号掲載)

MikaIshitani〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷ヘルスセンター院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞。2015「Bergen’s Top Chiropractor」受賞。

【石谷ヘルスセンターウェブ】www.ishitaniclinic.com

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