〈コラム〉寝違えの症状 Part 1

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カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第203回

 

“寝違え”したことありますか? 寝違えとは、眠っていて目が覚めた時に、首の後ろや首から肩にかけての痛みが出ることです。首を動かすと痛みが出る時もありますし、痛みで首を動かせられないひどい症状の時もあります。

カイロプラクティックのクリニックには、首の痛み、むち打ち症、肩凝りなどで多くの方が来られます。問診で私が必ず聞くことは、「今までに寝違えをしたことはありますか?」です。首の症状で来院されて、しかも、それがひどく、問診している時点から“この首は椎間板の異常がありそうだな”という患者さまに「寝違えをしたことありますか?」と聞くと、9割方の答えが当然というような表情で「はい、1年に何度もしますよ。みんな寝違えしないんですか?」と逆に驚いた顔で聞き返されます。私が、「いいえ、通常はしませんよ」と答えると、とても不思議な顔をされるのです。改めて、読者の皆さまにもお伝えしますが、寝違えは通常はしません。寝違えが当たり前のことのように、放っておいてしまうと、後に首の椎間板ヘルニアになってしまう場合がありますので、早めにカイロプラクティックを受診されることをお勧めします。

寝違えは簡単に言うと、首の捻挫です。例えば、(1)睡眠中、不自然な姿勢が続いたために一部の筋肉が阻血(血液の供給が不足)に陥った時にしこりとなっている(2)前日などにいつもはしないスポーツや労働をして一部の筋肉がけいれんしている=こむら返り(3)頸椎(けいつい)の後ろの関節の袋(椎間関節の関節包)に炎症が起こる─などの原因が考えられます。

筋肉の阻血・疲労や関節包の炎症を引き起こすのは
●上肢の使い過ぎ→手で重いものを持つ動作は頸(くび)の後ろの筋肉に負担が出る
●同じ姿勢の持続→飲酒後の睡眠や疲れ果てての睡眠などでは寝返りが少なくなる。パソコンや事務作業が長時間に及ぶと、頭を一定位置に保持するために頸部(けいぶ)の筋肉に負担が生じる
が、原因の場合が多いと思われます。
(次回=8月1日号掲載=に続く)

MikaIshitani〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷ヘルスセンター院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞。2015「Bergen’s Top Chiropractor」受賞。

【石谷ヘルスセンターウェブ】www.ishitaniclinic.com

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