〈コラム〉寝違えの症状 Part 2

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カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第204回

 

寝違えは、簡単に言うと首の捻挫と前回=7月25日号掲載=お話しましたが、寝違えを放っておくと癖になる場合があります。足首の捻挫などと似てますね。足首を捻挫したり、突き指したりすると癖になりやすいのと一緒です。なぜなら、その関節を支えている腱(けん)や靭帯(じんたい)が緩み、支える力が弱くなってしまうので、少しの負荷でも傷めやすくなり、そして何度も同じような動作や関節の癖で同じ部分に負担を掛けてしまうからです。

首の場合、特に恐ろしいのは、首の骨の間には椎間板という重要な組織があり、それが脊椎や周りの神経を守ってくれているのですが、椎間板までも、何度も繰り返す寝違えで損傷してしまう場合があるからです。

とにかく、重症化させないためにも、早めのカイロプラクティックの受診が早期回復のカギであり、何度も寝違えをしてから受診するのではなく、初めての寝違えでも軽くみないできちんとした治療をされることが大切です。例えば、整形外科の場合は、まずは薬や注射の処置をとるでしょう。カイロプラクティックの場合は、その根本的要素を確認し、それが回復するために手技や理学療法によって自然治癒を促します。

カイロプラクティックでは、首の動き方の検査、整形外科的検査で神経や軟部組織の損傷を確認し、例えば、手足のしびれはないか、手足の動きは正常か、深部反射=ハンマーで手足を叩いて反応を見ます=は正常か、X線写真で骨の状態や配列の状態を診察します。痛みが治らず診察で異常がある場合には、頚椎(けいつい)椎間板ヘルニア、頚椎症性神経根症、頚椎症性脊髄症、転移性脊椎腫瘍、脊髄腫瘍、強直性脊椎炎、関節リウマチなどの本格的な病気の可能性もあります。

カイロプラクティックで治療する場合は、骨の配列と関節の動きを整え、軟部組織の損傷を回復させ、神経障害がある場合、それを回復させていきます。いずれにしても、自分勝手にマッサージをしたり、ストレッチをしてしまうと逆効果の場合もありますので気を付けましょう。

(次回は8月8日号掲載)

MikaIshitani〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷ヘルスセンター院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞。2015「Bergen’s Top Chiropractor」受賞。

【石谷ヘルスセンターウェブ】www.ishitaniclinic.com

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