住宅リースのあれこれ

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転任・帰国の季節に専門家がお答えします

Q:4年間の任期でニューヨークに駐在しています。現在住んでいるアパートは2年契約で更新をしたのですが、急きょ帰国することになりました。約1年の契約が残っていますが、契約の残りの家賃を払わなければならないのでしょうか?
A:駐在員が契約期間を残し日本に帰国なければならないというケースはよくあります。米国の不動産法は契約法が基本となるので、そのリース契約が重要な鍵となります。リース契約の中にキャンセルが可能であるという条項がないと支払いの義務は残ります。しかし、家主との交渉次第で互いに納得できる条件で同意できれば、その合意の条件を書面にして解決する方法もあります。

Q:残った1年間を自分でテナントを見つけてサブリースしてもいいのでしょうか?
A:契約期間が残っている場合、サブリースが許されるリースもあります。しかし、自分が契約した家賃よりも高い金額で第三者に貸せたとしても、その差額を家主に支払わなければならないという条項がある場合があります。サイドビジネスのようなことは許可されません。また、自分が借りている金額より低い家賃で貸した場合はその差額は自分の責任で支払わなければなりません。いずれにせよ契約時にサブリースが許可されるのか確認する必要があります。

Q:家主が提示したリース契約の条項を多少変更してもらうことは可能なのですか?
A:リース契約の条件通りに契約しないのであればテナントとして認めないという場合もあります。しかし、家主からの条件をすべて受け入れなくてはならないということでもありません。交渉の余地はあります。何百個も物件を持っているビルでは規範契約があり交渉は難しいですが、一般的にリーズナブルな要求であれば、聞く耳を持ってくれる家主は多いです。いずれにして不動産契約の交渉は経験がないと難しいので、経験のある不動産ブローカーや不動産専門弁護士に頼む方がいいでしょう。

Q:セキュリティー・デポジット(敷金・担保金)は、いつ戻ってきますか?
A:テナントがリース契約の規定にきちんと従っていたことが前提で、セキュリティー・デポジットはリース契約で定められた時期までに返金されるはずです。リース契約に特定な返金をする時期が定められていない場合、家主はセキュリティー・デポジットを契約満了後、合理的な期間内にテナントへ返金する義務があります。合理的な期間とは、一般的に30日以内になります。

(弁護士 三木克己)

(次回は5月第1週号掲載)

〈今週の執筆事務所〉

Miki Dixon & Presseau 法律事務所
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Tel:212-661-1010
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(お断り)本記事は一般的な法律情報の提供を目的としており、法律アドバイスとして利用されるためのものではありません。法的アドバイスが必要な方は弁護士・法律事務所へ直接ご相談されることをお勧めします。

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