〈コラム〉ストレートネックといびき カイロプラクターはストレートネックの専門医

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カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第118回

ishitani-118長年多くの患者さまを治療してきて分かったことは、いびきをかく方の首が歪んでいないことはないということです。いびきの方の首は必ずと言って良いほど、ストレートネックか逆カーブ首なのです。ご存知の通り、カイロプラクターは首の歪みやストレートネックを治す専門医です。

さらに、いびきの患者さまの多くは、歯ぎしりをしています。歯ぎしりをすると、首や肩の筋肉は緊張します。その筋肉の緊張によりさらに首がストレートネック状態になってしまいます。歯ぎしりにより余計に顎(がく)関節は歪み、顎関節症が発症されやすくなります。また、かみ合わせの不具合が起こることで、下顎が後退していくと、下顎と頚椎(けいつい)のバランスがくずれ、気道が圧迫されていびきをかくことになります。いびきのせいで不眠症になり余計にストレスが生じ、筋肉がますます硬くなっていってしまうのです。カイロプラクティックではこのような患者さまの首や肩の緊張を取り除き、リラックスさせるのに効果があります。

カイロプラクティックでは、一つ一つの関節を正しい位置に丁寧に手で戻していきます。関節が正しい位置で正しい角度でそろえば、その関節の周りの筋肉や靭帯(じんたい)などの組織の緊張は軽減します。頸椎や後頭骨が整うと、頭蓋と下顎骨のバランスがよくなり、かみ合わせが改善します。当然、頭部(顔全体)のバランスが整うので、鼻の通りがよくなり呼吸がしやすくなり、いびきも軽減されます。

また頸椎のストレートネック状態にある方は、最終的に顎(あご)を引いて頭部を水平に保とうとするため、顎と首の間が狭くなり、気道が狭くなります。頸椎のカーブを理想なCカーブ状態に近づけることで、気道は正常に確保され、呼吸がしやすくなります。さらにストレートネックの方は、胸部が鳩胸のような状態になっている方が多いのも特徴です。鳩胸状態になっていると、自然と呼吸が浅くなり、循環器系に負担を掛けやすくなります。逆に頚椎のカーブが改善されると、深く呼吸ができるようになります。このように、頚椎のCラインが確保され、鳩胸が治ることで、自然と口呼吸から鼻呼吸が中心になり、胸椎や肋骨の可動域も広がります。すると空気を吸い込む時の力は少なくても多くの酸素が取り入れることができ、のどの振動を抑えることにつながります。
(次回は4月9日号掲載)
MikaIshitani〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷カイロプラクティッククリニック院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞

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