〈コラム〉中川扶二夫 「逃げない、がKeyword」第10回

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それぞれの価値観の「勝ち」を目指すべき

 12月1日には55歳になります。今年も残すところ33日、歳をとってからの一年は本当に早く感じます。皆様の2013年はいかがでしたか? 勝って嬉しい一年でしたか? 負けて悔しい一年でしたか?
 よく「勝利に偶然はない、勝つものは努力しているかだ」とか、「偶然に負ける事はない、負けるには理由がある」とか聞きますが、55歳にもなると、本当にその通りだなと、偶然はないのだと実感でき、偶然を言い訳にすることがなくなります。(笑)
 また起業にはタイミングが大切だといいますが、タイミングなどというものもなく、タイミングの評価は結果論で語られるものだと学びました。いくら景気が良い時に新事業を始めてもバブル崩壊もあるし、天災や人災もやってきます。
 成功するまでやればタイミングが良かったと評価され、失敗すればタイミングが悪かったと世間が言うだけです。成功するまで逃げない事がとても大切なのです。
 先日、元巨人監督の川上哲治氏が93歳で亡くなられました。勝負の勝ちにとてもこだわっていたそうです。その彼の語録です。監督の仕事の「大義」は試合で勝つこと。そのためには同情や感傷の「小義」は禁物である。
 我々は自分の人生の監督です。人生での「勝ち」の価値観は個人個人で異なると思いますが、それぞれの価値観の「勝ち」を目指すべきです。負けて良いと思うことは人生を馬鹿にしていることなのです。勝ちにこだわる執念が、勝ちを運んでくれるのです。日々の努力を怠らず、最後まで諦めないでください。
 絶対に無駄になる努力はないのですから。ちょっと早いですが、皆様に素敵な2014年が訪れることを心からお祈りいたします。
(次回は1月第4週号掲載)

〈プロフNakagawaィル〉 中川扶二夫(な かがわふじお) 広島県出身。1988年にニューヨークに一人で渡り起業。在ニューヨーク25年。この間にアムネットをはじめ八つの会社(18拠点)を日米で立ち上げる。成功よりも失敗を肥やしに独自の「家族型経営」が世界で通用するかをチャレンジしている。現在、異業種進出を含め、アジア、南米、欧州へ の進出を計画中。

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