〈コラム〉米日教育交流協議会・代表 丹羽筆人「在米親子にアドバイス」日米の教育事情

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一時帰国中の学校選びのチェックポイント

自分で見て、聞いて、肌で感じて確かめることが大切

夏休みの一時帰国中には、帰国後の学校選びのための情報収集をお勧めします。ここでは学校選びのチェックポイントをご説明します。
まずは、学校紹介情報誌や入学案内パンフレット、ウェブサイトなどを利用して、教育方針やカリキュラムの特徴のほか、通学時間やルート、生徒数や男女比、進学実績、部活動の種類、学校行事、施設・設備などを確認しましょう。
通学時間は短い方がよいですが、大都市圏では乗り継ぎの便、地方では通学時間帯の本数も重要です。また、学校側が通学時間や通学距離を指定している場合もあります。いずれにしても帰国生は公共交通機関を使って通学することに慣れていないため、実際に行ってみて、時間や距離、沿線の様子などを体感することが大切です。
学校の大きさは生徒数を見ると、ある程度予想できます。ただし、大規模校でも少人数教育が充実していたり、ゆったりとしたスペースがあったりする場合があります。小規模校でも活気にあふれている学校もあるので、これらの様子は学校見学をして自分の目で確かめてください。また、帰国生は男女共学志向が強いのですが、男子校や女子校も見学してみると、意外な良さを発見できるかもしれません。
進学実績では大学の顔ぶれや人数を見るだけではなく、生徒全体に占める率や帰国生の実績にも目を向けましょう。大学附属校や系列校の場合には内部進学の条件を確かめることも重要です。難関大の附属や系列校に入っても、成績次第では他大学への進学を考えねばならないこともあります。また大学附属校や系列校では進学や受験を意識する生徒が少なく、他大学への進学を目指すのが厳しいという場合もあります。進学実績の詳細や進学指導の様子については、学校訪問や学校説明会で担当の先生に教えていただけます。
部活動の種類や活動実績などは、入学案内パンフレットやウェブサイトで確認できますが、実際に活動の様子を見学することが大切です。また、誰でも入部できるのか、放課後や休日の活動時間なども確認しておきましょう。
学校行事の数や内容も学校によって様々ですが、学校生活の魅力の一つでもあるので、学校訪問や説明会で詳しくお聞きしましょう。
施設・設備も学校生活を送るためには重要な要素の一つです。最新の立派な施設や設備はなくても、清掃が行き届いていて清潔な学校ならば快適な生活が送れることでしょう。学校見学をするときには、この点もよく見るようにしましょう。
このように帰国後の学校選びでは、自分で見て、聞いて、肌で感じて確かめて、入学してよかったと思える学校を見つけることが大切です。    (次回は6月第4週号掲載)
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