〈コラム〉米日教育交流協議会・代表 丹羽筆人「在米親子にアドバイス」日米の教育事情

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補習校の学校行事・生活指導の重要性

発達段階に応じた「知育・徳育・体育」の実践が大切

勤務するデトロイト補習校の学校行事「宿泊交流学習」に引率者として参加しました。(1)宿泊交流学習の企画、運営に関する自主的な活動を通して、責任感と協調性を育む、(2)他補習授業校との交流活動を通して、幅広いものの見方、考え方を培う、(3)集団生活を通して、集団の一員としてのあり方や公衆道徳などについて望ましい体験を積む、(4)訪れた場所で、アメリカの自然や文化、歴史などに親しみ、見聞を広める?という目標を掲げ、高校生を対象に毎年行っているものですが、このような行事のある補習校は全世界でも稀だと思います。
今年度は、シカゴ補習校を訪問して交流し、先住民のアートギャラリーや科学博物館を見学するという一泊二日の旅程にて実施しましたが、移動時間の長いハードなスケジュールにもかかわらず、高校生にとっては楽しく有意義な交流学習となったようです。他の補習校との交流では、お互い同じような境遇であることや米国生活で培った積極性が良い影響を及ぼし、あっという間に仲良くなり、楽しく語り合うことができたことが印象的でした。アートギャラリーや科学博物館の見学では、積極的に学ぼうという意欲が感じられました。ホテルやバスの中では、学年を超えたグループでレクリエーションをしましたが、自分たちで自主的に企画したゲームやクイズを、みんなで楽しみました。いずれのプログラムでも、一人ひとりの生徒が日ごろの授業では見られないような一面を見せていました。
今年度の「宿泊交流学習」を通じて感じたことは、生徒の礼儀正しさや規律を守る態度が目立ったことです。実は、私の勤務する補習校では、生徒会も積極的に活動をしており、あいさつを励行する運動やルールを守る運動、校舎を美しく保つ美化活動、生徒会活動をアピールする広報活動などを中高生全員が関わって実践しています。週一回の学校ではありますが、毎週地道に行っているこのような活動をけん引している高校生だからこそ、校外に出ても素晴らしい行動ができるのだと実感しています。
補習校の学校行事や生活指導は日本の学校教育に準じて行われています。つまり、運動会や学芸会、文化祭、音楽会など様々な行事が行われていますし、授業中や休み時間を通じた礼法指導も行われています。いずれも日本の学校教育の目標の三本柱である「知育・徳育・体育」を実践することを目指しています。これらを子どもの発達段階に応じて育むことは、海外に暮らす子どもにとって重要なことなのです。
(次回は11月17日号掲載)(「WEEKLY Biz」2012年10月27日号掲載)
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