〈コラム〉2023年度H─1B発給枠申請について

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2023年度の新規H─1B申請は年間上限以上の応募があったことで、今年も抽選が実施されたことは多くの皆様がご存知かと思いますが、米国移民局(USCIS)は、2022年4月14日、その具体的内容について発表致しました。

USCISによれば、今年度も、昨年に続き、6万5000件の通常枠と2万件の米国の大学院卒以上枠の合わせて8万5000件を総上限枠として設定していたのですが、それに対し、総数48万3927件の応募あったとのことです。その中から無作為による抽選が実施されたのですが、最初の抽選で12万7600件件を当選としたようです。なお、当選者には、USCISより、既にビザスポンサーとなる雇用主および移民法弁護士に選考結果が通知されています。抽選結果は、雇用主登録アカウント(MyUSCISアカウント)にて確認することができます。雇用主登録アカウントをまだ確認していない方は、なるべく早めに確認していただくことをお勧めします。

当選者の移民局へのH─1Bビザ申請の提出締め切り期限は、2022年4月1日から90日以内となる2022年6月30日と設定されており、特急審査サービス(Premium Processing Service)の適用も可能となっております。

OPT及びSTEM OPT(オプショナル・プラクティカル・トレーニング)を持っているF─1ビザステータス保持者をH─1B受益者とする申請において、「キャップギャップ」と呼ばれる救済措置が必要な場合、仮にH─1Bが認可されることを前提として、10月1日までの継続的な雇用を希望される場合は、少なくともOPTの雇用許可証の期限が切れる前にH─1Bビザ申請を提出する必要があります。

尚、当選しなかった応募者のステイタスについては、現在雇用主登録アカウントにて記載されている通り、“Submitted”のままとなっています。尚、ビザスポンサーとなる雇用主は、米国移民局USCISから別途通知がない限り、2023年度のH─1B発給枠に対する新規H─1B申請を行うことはできませんので、ご注意ください。ただ、移民局による申請受付期間内に年間発給上限を超えない申請に留まった場合、更なる抽選が実施されることも想定されます。従い、今回、抽選に漏れた方も、今後、定期的にステイタスを確認されることをお勧めします。

※本記事は4月時点に発表された内容で、この記事が皆様に読まれている頃には異なる状況となっている可能性もございますこと、ご了承ください。

(次回は6月第2週号掲載)

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