集夢計画65「金鼠報吉祥、金鼠来到福満門」

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アーティスト・林世宝「チリも積もれば芸術に」第70回

「幸運のネズミ」。使用済みメトロカード1000枚を使用。高さ160センチ、幅80センチ

「幸運のネズミ」。使用済みメトロカード1000枚を使用。高さ160センチ、幅80センチ

皆さま、明けましておめでとうございます。

日本では天皇の代替わりで元号が令和に改められて最初の正月。平成に変わった30年前は日本留学中で、独特の文化行事が興味深く、テレビに見入っていたのを覚えています。そして今年は、十二支の始まりの子年。始まりが重なり、新しい年、新しい時代に向かっていこうという気持ちがさらに膨らむ感じがします。

平成の30年間、戦争はありませんでしたが、平和だと思っていた日本で地下鉄サリン事件が起こった時には衝撃を受けました。それから、阪神大震災に始まり、東日本大震災、津波など地震や水害が数々起こり、年ごとに深刻さを増しています。ニューヨークでも、9・11やハリケーン・サンディがあり、いつ何時(なんどき)テロが起こっても不思議ではない状況です。

そんな中、始まった2020年。元号「令和」に込められた意味は美しい調和。世界中がそれに向かって進んでいくことを心から願います。台湾では、正月になるとおめでたい言葉を赤い紙に揮毫(きごう)してドアの両側に貼る習慣がありますが、今年は「金鼠報吉祥(金の鼠はよい前兆の知らせ)」、「金鼠来到福満門(金の鼠がたくさんの幸せをわが家にもたらしてくれる)」などの言葉が並ぶでしょう。写真は、メトロカードを使った十二支の一体で、愛と平和を運ぶ幸運のネズミとして皆さんにお届けしたいと思います。

昨年取り組んだ野球のボールで作った「希望のツリー」、クリスタルパークの「天使計画」、MTAメトロカードの十二支制作は今年も続きますし、さらに春にはアートエキスポ・ニューヨークへの参加も決まり大忙しの1年になりそうです。

唸唸不忘総有回響(ずっと心に思い続けているといつか反響する)。健康に気を付けながら、何ごともネバーギブアップで今年も頑張りましょう。(次回は3月第3週号掲載)

〈プロフィル〉リン・セイホウ 1962年台湾生まれ。日本に留学中に日展、日仏現代美術展に出展し数々の賞を受賞。その後、渡米し、96年NY大学大学院修士課程を修了。NY現代美術展メディア賞、アジア傑出アーティスト賞などを受賞。世界中から素材を集める、ハート集結シリーズの代表作には「智恵の門(愛知万博)」、「ラブツリー(20万のおしゃぶり)」がある。NY在住。【フェイスブック

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