米の若手バレエの登竜門で、10歳日本人男児が健闘

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YAGPに大阪から河野琉也君が出場

米国をはじめ、世界有数のダンススクールで奨学生として学ぶ機会を与える、米国で唯一のバレエコンクール「ユース・アメリカ・グランプリ(Youth America Grand Prix)」(YAGP)が10日から14日まで、ニューヨークのリンカーンセンターで開催された。このコンクールには、約450人の若手バレエダンサーが出場、日本からも多くのダンサーが参加した。

YAGP会場で、河野琉也君(右)と所属するStudio MAGGOT主宰の隨原蘭理先生

YAGP会場で、河野琉也君(右)と所属するStudio MAGGOT主宰の隨原蘭理先生

大阪からソロ部門のプレコンに出場した10歳の河野琉也君(所属・Studio MAGGOT、大阪市生野区)。日本のバレエコンクールで多数の優勝経験もあり、YAGPの日本予選では2位だったが、コンクール当日は、日本からの移動中の機内で体調を壊したことで、惜しくもベスト4入りを果たせなかった。

「体が締まらず、自分が積み上げてきたものが出し切れなかった」と悔しい気持ちを語った河野君。しかし、出演者全員によるグランデフィレ(最終演目)では、日本人では2人だけ役に選出されたうちの一人となり、オーストラリアンバレエ団の付属学校「オーストラリアン・バレエスクール(The Australian Ballet School)」からの奨学金も獲得した。コンクールの結果には結びつかなかったが、その技術の高さが審査員の目に留まり、最後はうれしい結果となった。

5歳からバレエを始めた河野君は、母子家庭で育った4人兄弟の末っ子。「早く一人前のプロダンサーになって、家計を助けたい。また(所属している)スタジオにも恩返しをしたい」と話す。今回初めて訪れたニューヨークで、「目で見るもの全てにおいて、日本とのスケールの違いを感じた」と話した。また、以前から大ファンだったロシアのマリンスキー・バレエ団のキム・キミンさんの踊りを実際に見て、「感動とハードルの高さを感じた」と、今回の経験は河野君を、バレエダンサーとしてワンステップ成長させた。

日本からも多くが参加

YAGPは9〜19歳が対象の世界最大規模のバレエコンクールで、毎年ニューヨークで開催され、今年は10日から本選と最終審査が行われていた。
今大会、シニア(15〜19歳)部門では、京都府出身の速水渉悟さん(18)と東京都出身の栗原ゆうさん(16)が、それぞれ男子と女子の1位となった。また、ジュニア(12〜14歳)部門では、兵庫県出身の山田ことみさん(13)が女子の2位に入った。
YAGPは若いダンサーが教育を受け、プロとして活躍するために最大の機会を与えるために、ロシアのボリショイ・バレエ団の元ダンサーらが1999年に設立、プロのダンサーになるための登竜門の一つとなっている。

■詳細

【ウェブ】YAGP:http://yagp.org/

(2015年4月25日号掲載)

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